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回転ずしが、極洋の業務用冷凍食品を下支えしている
極洋(東証1部)は、会社四季報に「いの一番」で登場してくる企業。水産品の貿易・加工・買い付けが3本柱。決算関連資料にアレコレ目を通した結果は、「身近な企業」だった。
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2021年3月期から、収益は回復基調入りを示している。売上高こそ「5.1%減」も営業利益は「59.6%増」、10円増配の80円配とした。そして今期も「0.3%の増収(2500億円)、7.3%の営業増益(50億円)」で立ち上がり、4-9月期は前年同期比「3.4%増収、133.6%営業増益」で通過。ちなみに営業利益は中間期時点で、通期計画比64.4%に達している。
冒頭に「身近な企業」を感じた、と記したのは中間期の「セグメント別動向」の理解しやすい発信の仕方。こんな具合なのだ。
<水産事業>: 「国内はサケやエビの加工品が量販店向けに順調。中国向けホタテ伸長。結果6.9%増収(578億4800万円)、113.5%営業増益(25億7400万円)」。
<食品セグメント=業務用冷凍食品>: 「外食や産業給食(社員食堂/配達弁当)用は減少。回転寿司ルートの需要が下支え。2.4%減収(464億7100万円)、10.5%営業減益(6億2000万円)」。
<鰹・鮪セグメント>: 「国産養殖クロマグロ、輸入冷凍クロマグロ、インドマグロは好調。だが赤身鮪などの赤身原料の価格高騰で、ネギトロなど加工品が苦戦。また海外巻き網事業で水揚げ量の減少などで9.8%増収(158億800万円)も5800万円の営業損失」。
身近というか馴染みの具材を軸に説明されると、経済状況やら時代環境を縷々説明されるより「うん、そうか」と呑み込みが早くなる。
極洋の創業は1937年。極洋捕鯨会社として設立。日水・マルハニチロ(旧大洋漁業)と並ぶ斯界の御三家。海まき船(出航から1週間前後の中西部太平洋で鰹漁を行う船)を有しているのは、いまでは極洋とマルハニチロだけ。
そんな(漁業大国だった日本を牽引してきた)歴的企業だが、時代の流れにもしっかりと対応している。EC対応などはその象徴例。詳細はHPを覗いていただくとして、例えば「赤貝と筍の煮付」など垂涎の逸品ではないか!?・・・酒飲みの読者諸氏・・・。ちなみに株主優待で旬の「ズワイガニの水煮」などにも惹かれませんか!?
本校作成中の時価は3000円出入り水準。「株主優待」+「2%強の予想税引き後配当利回り」を支えに、資金さえあればまずは、年初来高値3305円(3月)を待ってみたい。予想PER:9倍強も、かつ同PBR:0・8倍弱は格安と思われませんか・・・(記事:千葉明・記事一覧を見る)
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