コロナ関連の経営破たん、114件に 加速止まらず 東京商工リサーチ調べ

2020年5月2日 19:50

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 東京商工リサーチは1日、中国発・新型コロナウイルスの感染拡大に関連して経営破たんした国内事業者数が、累計で114件に達したと発表。経営破たんした事業者数は、2月に2件、3月の23件、4月に84件と加速度的に増える中、5月初日は新たに5件発生。

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 業種別では、唯一20件を超える宿泊業(26件)に、飲食業(16件)、アパレル関連(10件)が続き、これら3業種で全体の45%強を占める。インバウンドの急減や外出自粛による飲食等の売上急減の他、イベント・展覧会の延期、製造業における供給網の寸断など影響は幅広く、年間固定費に対する手元資産の比率が低い中小企業を中心に資金繰りの厳しい事業者が増えている。

 政府は、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するための緊急事態宣言に関して、5月6日までの期限を1カ月程度延期することを検討している。全国に先行して緊急事態宣言の対象となった東京都などは、累計で2カ月間の外出・営業の自粛が求められることになる。

 国全体として外出自粛の効果が出ている一方で、東京や大阪を中心に通勤に伴う移動が目標ほど減少しておらず、1日当たりの新規感染者数の減少スピードは当初専門家が期待したレベルに達していない。政府はコロナ対策として、テレワークの導入が遅れる中小企業向けに設備投資減税の拡充や働き方改革推進支援助成金を用意し、徹底した行動変容を促す。

 中国・武漢市で昨年12月頃に発生した新型コロナウイルスの世界における累計感染者数は、米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によれば日本時間2日午後4時時点で334万人超、死者数は23万人を超えた。国別では、米国の110万人超を筆頭に、スペイン21万3千人、イタリア20万7千人、英国17万8千人、フランス16万7千人、ドイツ16万4千人、トルコ12万2千人、ロシア11万4千人、イラン9万5千人、ブラジル9万2千人、中国8万3千人が続く。

 発生源となった中国における感染者の増加数は、中国政府が発表する最近の情報では、1日当たり数名程度に抑えられており、大半の都市では経済活動が再開。他国に先駆けてコロナ危機から脱した中国の企業が、株価の低迷した外国企業の買収に動き始めるとの見方が広がる中、先進各国は買収防衛策の導入を進める。

 また、米トランプ大統領は4月30日、コロナウイルスを世界へ拡散させた中国へ報復措置を検討している旨を記者団へ明かした。一方中国では、1日より始まった5連休で多くの中国人が国内旅行や外食を楽しんでおり、一部の専門家が感染拡大の再燃を懸念している。

 かかる状況下、東京商工リサーチは新型コロナウイルスの感染拡大に関連する経営破たん事業者数を集計した。1日午後5時時点で114件に達し、このうち84件が負債1,000万円以上の私的整理ないし法的整理。この他に4月は負債総額1,000万円未満の倒産が57件あり、コロナ関連の倒産も含まれていたと推測できることから、零細事業者を含めると破たん事業者の数はさらに多くなる。(記事:dailyst・記事一覧を見る

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