クジラ座礁は太陽嵐が原因?

2020年3月3日 21:13

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記事提供元:スラド

 Anonymous Coward曰く、

 コククジラは地球の磁場を関知してそれを利用して移動しており、太陽嵐の影響で磁場が乱れると座礁することがある、ということを示す研究結果が発表された(ナショナルジオグラフィックSlashdot)。

 クジラが浅瀬や岩場などに乗り上がって動けなくなる現象は「座礁鯨」などと呼ばれており、昔から確認されている。こういった現象が発生する理由はまだ分かっていないが、今回発表された研究はこの理由の1つとして太陽嵐を上げている。

 コククジラは大陸の沿岸部を数万kmに渡って回遊することが知られているが、最近このコククジラの座礁が頻発しているという。そのため研究者らが1985年以降、北米の西海岸で発生したコククジラの座礁事件を調べたところ、太陽嵐の影響で地場が乱れている日にコククジラの座礁が多く発生する傾向があることを発見したという。

 鳥類や昆虫、魚類などで磁場を感じることのできる種がいることはすでに確認されており、クジラがそうであっても不思議ではない。ただ、実際にその能力があるかどうかは未確認だという。

 論文では、地球の磁場の変動を示す「ap指数」もついても調査しているが、こちらはクジラの座礁とは関連がないことも明らかになったとしている。

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