横浜市庁舎移転跡、三井不動産など再開発へ 商業施設やホテル整備

2019年9月6日 21:57

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横浜市現庁舎跡再開発のイメージ(横浜市発表資料より)

横浜市現庁舎跡再開発のイメージ(横浜市発表資料より)[写真拡大]

 横浜市は、市庁舎移転に伴う中区港町の現庁舎跡地利用で、三井不動産を代表とするグループを事業予定者に選んだ。行政棟は保存活用して商業施設やホテルとし、議会棟は解体して高層ビルを建築、オフィスや大学などが入居する。JR関内駅前の市中心部に新たなにぎわいの場を創設するのが目的で、開業は2024年度になる見通し。

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 事業予定者は三井不動産のほか、鹿島建設、京浜急行電鉄、第一生命保険、竹中工務店、ディー・エネ・エー、東急、星野リゾートが全額出資した関内ホテルマネジメントの計8社。3グループから応募があり、審査委員会で選考した。2020年12月に基本計画協定を結ぶ。事業費は約500億円の見通し。

 横浜市は2020年6月、中区本町に整備している新庁舎に移る。移転後の現庁舎跡地約1万6,500平方メートルを78年の定期借地で貸し付ける。三井不動産などは行政棟を改修して保存活用する一方、議会棟を取り壊して高層ビルに建て替える。

 8階建ての行政棟は星野リゾートグループがホテルとして活用するほか、みなと大通り側に2階建ての商業施設「みなとテラス」を増設、にぎわいの場所を創出する。1、2階には音楽活動やアートの場を備えた書店の入居が計画されている。

 新たに建設される高層ビルは30階建てで、高さ約160メートル。1~3階にDeNAベイスターズの試合などを国内最大級のビジョンで中継するライブビューイングアリーナ、商業施設、ビジネスイノベーション拠点、4、5階にスポーツ体験施設、6、7階にウェルネスセンター、11~14階に大学、15~30階にオフィスが入る。

 東急や京急電鉄などが羽田空港などからの高速バスが発着する交通結節拠点を設けるほか、関内地区の玄関口となる駅前広場、緑豊かな回廊のくすのきモールを整備し、訪れた人が歩きたくなる街並みにする。

 現市庁舎の吹き抜けロビーや議会棟は解体されるが、市民広場の階段や議会棟の天井レリーフは移設して復元することにしている。(記事:高田泰・記事一覧を見る

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