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高齢者よりも圧倒的に若者の運転が危険だった 警察庁「2017年交通事故発生状況」
■緊急課題は若者の運転教育
日本自動車連盟の機関紙、JAFMate(ジャフメイト)の2019年1月号『高齢ドライバーと事故』の記事の、【警察庁交通局の「平成29年中の交通事故発生状況」、原付以上運転車(第1当事者)の年齢層別免許保有者10万人当たり交通事故件数(平成29年)】、つまり「運転免許保有者の年齢別事故率」のデータを見ると、高齢者(75~79歳)と比較して、16~19歳までの運転者は約3倍以上の事故発生件数となっている。20~24歳は約2倍、25~29歳では1.2倍程度となっている。高齢者と比べて、10代・20代の若者はきわめて事故率が高くなっているのがわかる。これでは高齢者対策どころか、「まず若者の対策を緊急に実施しなければならない状況?」だ。
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また、データによると、25~29歳の事故率は85歳以上と同等で、10代20代の事故率よりも84歳までの事故率が低いとなっている。理由はともかくとして、日ごろの印象と実際の危険度が逆転している。30代前半、つまり30~34歳で運転が安定してくると、80歳になるまでは20歳代よりも事故率が低いのだ。その理由は、20代までは初心者が多いことが災いしていると考えられる。やはり、運転には熟練を要するという結果となっている。
さらに、若者の「向こう見ず」なところが事故を起こしていると考えられ、高齢者のボケ対策と共に、教習所での教習の在り方や、実際に公道で運転し始めたときの対策が緊急課題のようだ。「若葉マーク」を拡大して使用するのも対策だが、教習所での「実践段階の教育課程」、免許試験の厳正化などの必要性が生じているようだ。
■若者・高齢者の年齢制限
また、高齢者は75歳を過ぎると死亡事故発生率が急上昇する。事故率は85歳を過ぎても若者よりも少ないのだが、自身が高齢のため死亡に至ることが多いようだ。高齢者は、事故率は低いと言えども肉体的衰えを自覚しているはずで、40歳代から徐々にその自覚が出てくるが、60歳代以降になると「自身の衰えに気付けなくなる」傾向がある。これは要注意で、肉体の衰えを自覚することが、安全運転に寄与すると見るべきだ。
事故率の高い「10代、20代に免許を与えてよいのか?」と考えるが、現代社会では車の運転をしない訳にもいかず、教習課程を再検討することと、免許更新を短期間にして、その都度教習を繰り返す必要があるようだ。高齢者では更新時に実地テストも設けられているのだから、初心者対策と、若者心理について教育の厳格化も進められるはずだ。高齢者に関しては、さすがに80歳以上は危険であるとの認識はあるが、さらに、個人個人の能力のばらつきを見定め、免許更新時の対策、と免許返納時の代替え交通手段の手配が必要だ。
完全自動運転が実用化するのはあと数年であろうが、全車が完全自動運転になるまでの対策は慎重に考えなければなるまい。技術的見通しとセットで対策を進めるプロジェクトが必要だ。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)
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