世界13カ国で求職調査、求職手段にSNS台頭 日本は海外就職への関心低く

2017年12月29日 20:19

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 BCGとリクルートは26日、共同で「求職トレンド調査 2017」を発表した。16年における世界13カ国、約13,000人の求職者行動を調査し、国際比較可能な形で明らかにしたという。

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■転職の満足度

 世界13カ国で16年に転職した求職者に対して、「転職以前より良い仕事に就くことができたかどうか」について質問したところ、全体の74%は以前よりも良い仕事につけたと回答し、11%は以前よりも悪くなった、15%は以前と変わらないと回答している。年代が上がるにつれ満足度が低下する傾向にあることも判明している。

 国別では新興国(BRICS)で全般的に転職満足度が高く、中国では84%、インドでは83%の求職者が以前より良い仕事に就けたと回答している。一方で、先進国のフランスでは59%、日本では61%と転職満足度が相対的に低い傾向にある。

■退職理由

 退職の理由として最も多くの求職者が挙げたのが、「給与・報酬への不満」だった。特にインドでは35%、中国30%とその傾向が強いとしている。一方で、日本における同回答者は17%にとどまっているものの、「職場の人間関係への不満」を挙げる回答者が世界で最も多かった。

 中国・インドでの転職者の大半は、転職によって以前より良い仕事に就けたと回答しており、求人企業にとっては前職より好条件を提示するだけでは人材を確保できない厳しい市場になっているという。今後は競合企業に対して同等以上の給与・報酬水準を提示するのは当然のこと、仕事そのものの魅力度や将来の成長機会の充実度を高める必要があるとしている。

■SNSの台頭

 今回の調査では、最も有効な求職手段として「インターネット求人サイト」を挙げる回答者が全体の36%と多かったが、中国ではSNS(21%)がインターネット求人サイト(15%)を上回ったという。全体ではSNSは10%だったが、ブラジル15%、アメリカ14%、インド13%といった国々でもその重要度が高まっているとしている。SNSを使った求職者の転職満足度も非常に高いことから、今後もSNSの存在感がより高まると分析している。

■海外への就職・転職

 海外への就職についての関心の有無を質問したところ、62%の求職者が海外で働くことに何らかしらの関心を持ち、国別に見ると新興国ではインド(79%)、ブラジル(73%)、南アフリカ(73%)、先進国ではイタリア(72%)、イギリス(68%)が高いことが分かった。一方で日本の同回答者は30%にとどまり、残りの70%が「今回も将来も関心ない」と回答し、海外への転職に関する関心度の低さが際立った。

 海外の就職先の魅力度では、アメリカ(50%)、カナダ(45%)、イギリス(41%)、オーストラリア(40%)といった英語圏先進国が続き、非英語圏の先進国である日本やドイツ、フランスなどは30%台と大きな違いはなかった。

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