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新商品をコンビニ、量販店の売場で簡単に発見出来ますか?
定番商品の中から新商品を見つけることは簡単ではない。(c) 123rf[写真拡大]
コンビニ、量販店とも定期的に且つ頻繁に新商品が売場に入ってきます。でも皆さんは消費者として『あっ、これが新商品だな』と簡単に発見出来ますか?結構難しいですよね。
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●新商品は売場陳列棚に入った時点で定番売場に埋没してしまう
テレビのCMで新商品発売のPRをよく見かけますね。同じ時期にメーカー営業マンはその新商品の売場導入をコンビニ、量販店のバイヤーに提案しています。
提案を受けたバイヤーはその新商品に魅力ありと判断すると売場への導入を決定、陳列位置を決め、売場からカットする商品情報と供に売場へ案内します。売場担当者はカット商品を売場から除外、新商品をその空いたスペースに陳列します。
通常、新商品は同じ分類の売場に陳列されます。例えば、新商品が炭酸飲料であれば炭酸飲料定番売場へ、ポテトチップスであればポテトチップス定番売場へ陳列されます。
メーカーの営業マン、コンビニや量販店のバイヤー、売場担当者は新商品が導入されたという自覚がありますから、売場で『この商品が新商品だ』と認識出来ます。
しかし、消費者は炭酸飲料の新商品が炭酸飲料定番売場に紛れ込んでいると新商品の認識は大変難しくなってしまうのです。新商品は売場陳列棚に入った時点で定番売場に埋没してしまうからです。結構、コンビニ、量販店では新商品が頻繁に導入されているのですが、目立たないのが実情なのです。
新商品が目立たないということは、大きな販売高が期待出来ないことを意味します。折角の新商品が消費者に認知されないまま、売場から撤退するのです。とっても勿体ない話しです。
●新商品を目立たせる工夫する店舗出現
コンビニや量販店の中で飲料、菓子、ビール売場が新商品発売の最も多い売場と言われています。最近、この売場で新商品を目立たせる工夫をしている店舗が出現し始めています。
お茶の新商品は飲料売場のお茶分類棚へ、スポーツドリンクの新商品は飲料売場のスポーツドリンク分類棚へといつもであれば同じ分類棚へ陳列されます。
しかし、この店舗では新商品コーナーという分類棚をつくり、お茶の新商品、スポーツドリンクの新商品、炭酸飲料の新商品等をまとめて陳列し、新商品を目立たせています。
この『陳列方法は大変画期的だ』と業界では言われています。通常は商品の種類別の売場をつくることが常識とされていますが、この陳列は商品の種類ではなく、新商品をまとめて陳列しているのです。
皆さんも近くの量販店の飲料売場、菓子売場、ビール売場をその気で見てみてください。新商品を目立たせる工夫を発見できるかもしれません。(記事:KMAきむらマーケティング&マネジメント研究所 木村博・記事一覧を見る)
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