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「夜明け告げるルーのうた」で使われているフラッシュアニメーションとは?
「 夜明け告げるルーのうた 」で使われているフラッシュアニメーションって何だ?©2017 ルー製作委員会[写真拡大]
記事提供元:アニメコラムサイト|あにぶ
5月19日より上映されている映画「 夜明け告げるルーのうた 」。この作品の制作において、日本のその他のアニメとは変わった特徴あるのはご存知でしょうか。
それは“全編フラッシュアニメーションで制作されている”ことです。
今回はこのフラッシュアニメーションとは一体どんな物なのかを紹介します。
■フラッシュアニメーションとは?
フラッシュアニメーションとは、アドビシステムズが開発したAdobeFlashという規格で描かれたアニメーションのことを言います。アニメーションと言えばパラパラ漫画のように一枚一枚を描くような印象が強いかもしれませんが、フラッシュアニメーションでは、描いた物体を自在に移動や変形、拡大させたりといった演出が容易にできるのが特徴です。
■あれもこれも実はフラッシュアニメーション
手描きアニメよりも制作過程が省略できることもあり、世界的には非常に多くの作品で使われています。例えば、中国では一世を風靡した子供向けアニメ「喜羊羊」シリーズを始め、多くのアニメがフラッシュアニメーションで作られています。
日本でこそそれほど主流のアニメの制作方法ではないですが、そんな中で日本を代表するフラッシュアニメーション作品と言えば、なんといっても忘れちゃいけないのが「秘密結社鷹の爪」シリーズです。人物がほぼ同じ角度で動いたり、一部のパーツだけが可動したりと、フラッシュアニメーションがどういう風に作られているのか掴みやすい作品だと思います。その分、手描きアニメに比べて簡単なアニメ―ションしか作れないという印象を持っている人も多いかもしれません。
実際のところ、「秘密結社鷹の爪」シリーズはわざとあのテイストで制作していることは制作しているFROGMANさんも公言している通りです。
フラッシュアニメーションのポテンシャルを感じられる作品として、オススメの作品がフランスとデンマークの共同制作作品「Long Way North」という長編アニメ。
本作はフラッシュアニメーションで作られていながら、リッチな見栄えの作品として完成されています。「秘密結社鷹の爪」シリーズの印象しかなかった人にこそ、フラッシュアニメーションの底力に驚くのではないでしょうか。
■「 夜明け告げるルーのうた 」のこんなとこにも注目!
そんな世界の流れに負けじと、日本にもついにフラッシュアニメーション界の新たなキー作品として登場したのが、前述のとおり「夜明け告げるルーのうた」です。
本作のフラッシュアニメ―ション制作で中心人物となったのは、スペイン出身のフラッシュアニメーターの、アベル・ゴンゴラさんとホアンマヌエル・ラグナさん。アニメ制作会社・サイエンスSARUの設立に伴い日本へやってきて「ピンポン THE ANIMATION」など、湯浅政明監督と一緒にアニメ制作に携わってきた方たちです。「夜明け告げるルーのうた」の劇場販売パンフレットでは、お二人へのインタビューも掲載されており、ルーの髪の毛や瞳の輝きなど、絶え間なく変化していくアニメーションがフラッシュアニメーションによって機械的に作られていることなどが語られています。
本作を見る時には是非、様々な形に魔法の様に流動していく海の姿などが、フラッシュアニメーションで作られているという点に注目しても面白いでしょう。
今後、もしかしたらアニメーション制作の主流となる可能性もあるかもしれないフラッシュアニメーション。アニメ―ション制作において、こんな波も来ているのか!と体験する点でも「夜明け告げるルーのうた」は必見の映画と言えるでしょう。
「 夜明け告げるルーのうた 」、そして今後のフラッシュアニメーション界に要注目です!
「夜は短し~」「ルーのうた」「デビルマン」3本のアニメを同時進行!?2017年は湯浅政明監督イヤーだ!
2017.03.20
(あにぶ編集部/ネジムラ)
©2017 ルー製作委員会
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