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ある日突然やってきた親の介護 6割が思ったよりも若い年齢で開始
内閣府が発表した「平成28年版高齢社会白書」によると、現在日本は国内人口の26.7%が65歳以上の高齢者であり、4人に1人が高齢者という超高齢化社会を迎えている。自分や配偶者の両親の介護を自宅で行う人が増加しており、この傾向はますます加速してくと思われる。大人用紙おむつなど介護用品を販売している大王製紙が、在宅介護を行っている男女300名を対象に「介護と年齢」に関する調査をインターネットで行った。
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回答者300人の中で、61%の在宅介護者が「思ったよりも若い年齢で介護が始まった」としている。「在宅介護」を始めた年齢を聞くと平均は「50.9歳」、合わせて将来「在宅介護」をするかもしれないと意識し始めた年齢を聞くと平均「48.2歳」だった。つまり、「在宅介護」を意識し始めてから約3年で実際の介護が始まったという人が実に多かった。
現在、在宅介護を行っている人で20・30歳の時に将来「在宅介護」を行うと思っていたか聞くと、「20歳の時」(79%)、「30歳の時」(76%)が「思っていなかった」と回答。若年層では在宅介護は他人事という認識が強く、親の介護の心配よりも自分自身の今後を心配する声もあった。
在宅介護を実際にやってみて感じたことでは、約7割が在宅介護で「諦めなければならないこと」が予想よりも多かったと回答。具体的には自由な時間、旅行、仕事の継続など。在宅介護のつらさを問うと、「精神的につらい」と回答した人が約7割、「肉体的につらい」と回答した人が約6割だった。精神的につらいことの第1位は「排せつ介助」だった。在宅介護で、精神面でも肉体面でも予想外のつらさを感じている人が多いようだ。
厚生労働省、つまり政府の考えとしては今後も「在宅医療」により力力を入れていくようだ。膨れ上がる介護保険費の負担を軽減する目的もあるが、住み慣れた地域で療養することが一番と考えているからだ。だが、実際は在宅介護に不安・限界を感じる人も多い。個人的な意見だが、要介護認定者数600万人を突破した日本において、30・40代の人たちが後回しせずに真剣に考えなければいけない問題の一つではないだろうか。(記事:久保圭大郎・記事一覧を見る)
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