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起業意識、日本が最下位 45カ国の起業家精神調査レポート公表へ
アムウェイが世界45カ国で起業家精神を調査した結果、日本の「起業家に対するポテンシャル」は世界平均43%の約3分の1にあたる15%となり、起業家精神が45カ国中最も低いことが判明した。同社は、こうした日本の状況をさらに分析すべく、日本、アメリカ、インド、フィンランドの4カ国の若者計900名を対象に、起業家精神における追加調査を実施[写真拡大]
アムウェイが世界45カ国で起業家精神を調査した結果、日本の「起業家に対するポテンシャル」は世界平均43%の約3分の1にあたる15%となり、起業家精神が45カ国中最も低いことが判明した。同社は、こうした日本の状況をさらに分析すべく、日本、アメリカ、インド、フィンランドの4カ国の若者計900名を対象に、起業家精神における追加調査を実施。調査結果のレポートを公表している。
起業家精神度の計測は「願望」「実行可能性」「安定性」の3つの要因で実施され、日本は3つ全ての項目において、世界平均と比較して飛び抜けて低い数字とった。とりわけ起業の「実行可能性」については、世界平均が46%であるのに対して、日本は13%という低い結果になっている。日本人の「起業へのポジティブな姿勢」は昨年比15%上昇したものの、「起業家に対するポテンシャル」は低いまま横ばいとなっている。
4カ国の若者に対する追加調査では、日本の若者の起業への関心度は33%で4カ国中最も低くなった。また「将来偉くなりたい」「自分の将来が楽しみである」「自分に自信がある」「自分にどのような能力・適性があるか知っている」の数字も最も低く、「野心」「向上心」「自信」「自分の能力に対する理解」に乏しいことが明らかになった。こうした起業家精神の素地を培うものとして、親子間の会話による影響が大きいと考えられるが、日本以外の3カ国では、中学生・高校生のころ、母親と平日に1日平均1時間以上話した人が6割以上なのに対し、日本人においては平日1時間以上会話している人は5割に満たず、さらに父親と平日1時間以上会話している人は、4分の1近くとなった。これより、日本人の若者は、親子間の会話での重要なインプットが得る機会が十分でない可能性が示唆された。
将来の希望職業における「自分で起業したい」の割合はインド、フィンランドが22%、アメリカが19%となったのに対し、日本は7.3%と大きく離される結果となった。人気1位の職種ではアメリカが「自分で起業したい」、インドが「パソコン・インターネット関連技術職」、フィンランドが「教師や研究者」となったのに対し、日本での1位は「国家公務員、地方公務員」となり、他国では3%以下となっている「働きたくない」という回答も9.8%と高い割合を示した。
日本においても起業を受け入れる素地が形成されつつあるが、自ら起業しようという心構えを獲得している若者についてはいまだに限定的で、若いうちから野心や向上心といった起業家精神を育むことが課題となる。(編集担当:久保田雄城)
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