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異色の日本人長距離ランナー大迫傑、フルマラソン挑戦!
■大迫傑がフルマラソンに挑戦!
ついに日本長距離界のエース大迫傑がボストンで初フルマラソンに挑戦する。大迫は日本人の長距離ランナーとしては異色となる海外のチーム「ナイキ・オレゴン・プロジェクト」に所属している。3000mと5000mの日本記録保持者でスピードには定評のある大迫傑がどこまでできるのかは見ものだ。
■大迫というマラソンランナー
大迫が世間で注目を浴びるようになったのは早稲田大学1年時の箱根駅伝。1区で鮮やかすぎるほどの「逃げ」を成功させぶっちぎりで二区に襷を渡した。その後早稲田大学は柏原竜二率いる東洋大学に往路で抜かれるものの、復路で逆転し総合優勝を飾った。大迫の活躍が優勝に導いたと言っても過言では無い。
そんな大迫だがその後ものすごい脚光を浴びるということはなかった。箱根駅伝に出場するもパッとした成績を残さなかったからだ。しかしそれはある程度予想がついていた。大学時代からアメリカでトレーニングを積んでいた大迫は「10km走」をメインの練習としていたからだ。
20km超を走る箱根駅伝に向けた練習をしなかった唯一の箱根ランナーと言ってもいいかもしれない。箱根駅伝を走った選手が「燃え尽き症候群」のようにその後光り輝くないことが多くなる一方大迫は異彩を放つ。
■ハーフマラソンで驚くべき記録を持っているというわけでは無い
さて、大迫は先日日本では行われた丸亀国際ハーフマラソンでは1時間1分13秒という成績を残した。日本人の長距離ランナーからしてみたら非常にいい成績である。しかし大迫のポテンシャルはそんなものでは無いため驚きもしないし、嬉しくも無いというのが本人やファンの現状だろう。
マラソンを経験したこと無い人からしてみれば5000mは他を寄せ付けない大迫がハーフではそこそこのタイム。比例の計算をするならフルマラソンでは凡庸なタイムに終わってしまうのではないかと考えることかもしれない。しかしそうではない。3000mは速いのに5000mは大したことない、だが、10000mは誰にも負けない。そんなランナーもいる。
つまり長距離を走るという面で心肺機能面や筋力面で似たような能力を求められるかもしれないが競技が違うのだ。そこに比例の法則は必ずしも生まれるわけではない。
■大迫に期待できる点
前の内容とは辻褄が合わなくなってしまうかもしれないが、実際私自身今回のボストンマラソンで大迫が成功するとは思っていない。しかし、彼の持っている特異性、ストイックさ、何より絶対的なスピードには期待せざるを得ないのだ。初マラソンの日本最高記録は藤原正和の2時間8分12秒。そんな記録を大きく打ち破る2時間7分台前半を出し、日本長距離界に勇気と希望を与えて欲しい!
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