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ファミマが健康関連サービスを強化 新たな顧客を取り込めるか
ファミリーマートは健康関連のサービスを強化し、ライバルとの差別化を図っているようだ。今月14日にはライザップ、伊藤忠商事とヘルスケア部門で提携したと発表。高齢者や健康志向の高い顧客を取り込み、新たな活路を見い出せるだろうか。[写真拡大]
ファミリーマート<8028>は、健康関連のサービスを強化し、ライバルとの差別化を図っている。7月には日本生科学研究所の調剤薬局である日生薬局との一体型店舗「ファミリーマート+日生薬局御成門店」を東京都港区にオープンし、今後3年で10店舗程度に増やす方針。日生薬局は都内を中心に35店を展開しており、ファミリーマートとの一体型店舗は初の試みだ。たんぱく質や塩分を制限した療養食専用の売り場や、処方箋の受付状況を確認できる電光掲示板が設けられている。
そして今月中には、管理栄養士の資格を持つ店員が食生活の助言をする有料サービスを一部店舗で始める。具体的には、血圧や血糖値の改善やダイエット計画に役立つ献立を利用者と考えるというサービスで、月150人程度の利用を見込んでいる。新サービスを実施する1号店は先述と同じ店舗で、利用状況を見ながら拡大していく方針とのこと。
さらに、フィットネスジムのライザップグループと伊藤忠商事<8001>とヘルスケア部門でタッグを組み、サービスや健康食品開発で協業することを今月14日に発表した。第1弾は11月、ライザップが監修した低糖質食品などを全国に約18,000店舗を展開するファミリーマートとサークルKサンクスで販売するという。伊藤忠商事はライザップブランドの衣料品や雑貨のライセンス契約を6月に取得しており、来春にも両社で企画した商品を販売する予定で、ファミリーマートの店舗でも販売を検討中とのこと。
全国には5万店を超えるコンビニが軒を連ね、「コンビニ戦国時代」と称されるほど競争が激化している。9月にファミリーマートとサークルKサンクスが統合して「ユニー・ファミリーマートホールディングス」が誕生し、店舗数で2位に浮上したが、飽和感が漂う業界もおいては店舗数の拡大競争から店舗ごとの利益向上へと戦略がシフトしつつあるという。ファミリーマートは高齢者や健康志向の高い顧客を取り込み、新たな活路を見い出せるだろうか。(編集担当:久保田雄城)
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