【株式評論家の視点】KHネオケムは押し目買い妙味膨らみ、営業2ケタ増益見通しで割安感

2016年10月19日 13:47

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 KHネオケム<4189>(東1)は、10月12日に東京証券取引所第一部に上場した。アルコール、エステル、ジオールのほか各種化学製品群をラインアップ。多彩な工業製品の原料・素材を提供し、広く産業基盤を支えている。基礎化学品事業、機能性材料事業、電子材料事業の3つの領域をコアとして事業を展開している。

 基礎化学品事業では、自動車や電機、住宅等の産業分野で使用される塗料等の原料である溶剤や可塑剤原料、樹脂原料等、用途分野は多岐にわたり、国内外の産業を支え、製品の多くが、トップクラスの国内シェアを有している。機能性材料事業では、エアコンや冷蔵庫のコンプレッサーに使用される冷凍機油原料や化粧品原料、水系塗料樹脂等を供給。電子材料事業では、半導体や液晶ディスプレイの製造工程で使用されるフォトレジストや洗浄剤などを供給している。

 今2016年12月期第2四半期業績は、売上高が393億1900万円、営業利益が42億9700万円、経常利益が42億9200万円、純利益が28億8400万円に着地。

 今16年12月期業績予想は、売上高が761億円(前期比26.5%減)、営業利益が75億円(同19.8%増)、経常利益が75億円(同18.5%増)、純利益が51億円(同33.9%減)を見込んでいる。上場資金の半分は、台湾の新工場設立に充てる計画で、残りの資金は、潤滑油原料や化粧品原料を製造する四日市工場の設備増強や開発費、人材獲得に充てる方針。配当は期末一括46.5円を予定している。

 株価は、10月12日に公開価格1380円を下回る1306円で初値をつけ、同日安値日1202円と下げた後、モミ合っている。四日市工場の生産能力は設備の増強で現在の年8千トンから1万トンに増加する見通しで、国内や韓国の化粧品メーカーへの供給のほか、経済成長が続く中国市場への開拓に期待が高まる。公開価格を下回っているが、今期予想PER9倍台と割安感があるほか、配当利回り3.5%と利回り妙味はソコソコある。TOPIX連動型投資信託への組み入れ期待から押し目買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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