電通、米国のデータマーケティング会社マークルの過半数株式を取得

2016年8月9日 16:34

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電通が買収する米国のデータマーケティング会社マークル・グループのWebサイト。(2016年8月9日)

電通が買収する米国のデータマーケティング会社マークル・グループのWebサイト。(2016年8月9日)[写真拡大]

 電通は9日、海外本社「電通イージス・ネットワーク」が、米国のデータマーケティング会社マークル・グループ(Merkle Group Inc.)の過半数株式を取得することで同社株主と合意したと発表した。株式の取得完了は9月後半になる見通し。

 電通によると、マークル社のサービス領域は、事業戦略や顧客戦略の策定、クラウドを活用したデータ&CRM管理、分析&インサイト、最適なチャネル/メディア/テクノロジー/プラットフォームの活用、クリエーティブやコンテンツの制作、キャンペーンのプランニングと実施など多岐にわたる。これらを統合して提供することで、消費者とのエンゲージメントを高め、マーケティングROIを最大化できるところに同社の強みがあるという。

 2015年12月期の売上高は4億3,600万ドル(約446億円)で、従業員数は3,400名。現在、650社以上の企業を顧客として抱える。

 電通は今回の株式取得を通して、(1)データやテクノロジーを活用したソリューション領域で規模と専門性、新しいケイパビリティー(組織的な強み)を獲得できること、(2)その結果、これまで以上に顧客企業の戦略パートナーとしての役割を担えるようになること、(3)既存のサービスやネットワークとの補完関係が戦略的かつ地政学的に成り立ち、シナジーの創出につなげていけること、(4)有能な経営チームと多くの専門人材を一度に獲得できること、などの利点が得られるとしている。

 株式取得後は、マークル社を電通グループの新たなグローバルネットワーク・ブランドとして位置付け、世界各地に展開するグループ各社とのシナジーの創出や、付加価値の高いサービスの開発・提供に取り組んでいくという。

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