EFF、DMCAの迂回禁止条項は憲法違反だとして米政府を訴える

2016年7月24日 23:37

印刷

記事提供元:スラド

Electronic Frontier Foundation(EFF)は21日、米国のデジタルミレニアム著作権法(DMCA) 1201条が言論の自由を規定する合衆国憲法修正第1条に違反するとして、米政府を相手取った訴訟を提起した(プレスリリース訴状The Vergeの記事The Guardianの記事)。

EFFによれば、表向き音楽や映画の海賊行為と戦うために規定されたDMCA 1201条(技術的保護手段の迂回禁止条項)だが、ソフトウェアを含めて著作権保護された物へのアクセスや使用を制限し、それについて広く意見を述べることさえ制限しているという。たとえば、人々が自ら所有する機器を修理することや動画を複数のプラットフォームで再生可能すること、コンピューターや自動車、医療機器のセキュリティ上の欠陥を独自に調査することなどが制限されている。また、このような物にアクセスしたり、使用したりするためのツールを作成することも犯罪とみなしているとのこと。

EFFでは、著作権法が修正第1条と調和する必要があるとして、この裁判で迂回禁止規定や迂回のための装置の譲渡を禁じる規定が修正第1条に違反することの確認などを求めている。 スラドのコメントを読む | YROセクション | YRO | 法廷 | 著作権 | EFF | アメリカ合衆国

 関連ストーリー:
電子フロンティア財団曰く、米DMCAはVW事件のような意図的な隠蔽を助長する 2015年09月30日
古いゲームを改造して動かせるようにすることを認めさせる動きに対しゲーム業界が反発 2015年06月26日
自動車のエンジンコントロールユニット改造は所有者の権利か 2015年04月26日
EFF、サービスの終了したゲームを保存するための改造をDMCAの例外とすることを求める 2015年04月12日
EFF、あらゆるデバイスに対し脱獄合法化を要求 2011年12月09日
DMCAに例外追加、Jailbreakなどが合法に 2010年07月27日

※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。

関連キーワード

関連記事