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2015年度の貿易収支は5年連続赤字、1兆792億円―原油安で赤字幅は縮小
財務省が20日発表した3月の貿易統計(速報)によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は7550億円で、2カ月連続の黒字となった。その結果、2015年度全体の貿易収支は、1兆792億円の赤字となり、5年連続の赤字となった。ただ、原油安による輸入額の減少で、赤字額は前年度から88.2%減と、大幅に縮小した。中国向けの貿易収支は、過去最大の赤字を記録した。
年度全体の貿易のうち、輸出額は74兆1173億円で前年度比0.7%減少した。減少は3年ぶりである。一方輸入額は75兆1964億円で、同10.3%減少した。減少は2年連続である。
輸出のうち、自動車は同7.7%増加した。半面、鉄鋼、有機化合物、鉱物性燃料は、15.6%、14.3%、20.7%それぞれ減少した。
輸入では、原粗油、液化天然ガス、石油製品がそれぞれ37.9%、41.4%、32.0%と大幅な減少となった。
地域別では、米国向けの貿易収支は、7兆2238億円の黒字で、同10.8%増と、4年連続増加した。EU向け収支は6257億円の赤字で、4年連続の赤字となった。アジア向けは、1兆9277億円の黒字である。アジア向けのうち、対中国の収支は6兆625億円の赤字で、同5.1%増加した。
3月単月では、輸出のうち船舶が前年同月比34.5%増加したが、鉄鋼、有機化合物、金属加工機械はいずれも減少した。輸入では、液化天然ガス、原粗油、石油製品がいずれも大幅に減少した。(記事:南条 誠・記事一覧を見る)
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