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富士重の自動ブレーキ「アイサイト」搭載車の事故大幅減、非装着車比約6割減
写真は「インプレッサSPORT 2.0i EyeSight Proud Edition」[写真拡大]
富士重工業は、2010年度から2014年度に日本国内で販売したSUBARUブランド車の人身事故件数について調査した。
その結果、富士重の自動ブレーキを含む運転支援システム「アイサイトVer.2」搭載車は、非搭載車に対し1万台当たり事故件数で、車両同士の追突事故では約8割減、対歩行者事故では約5割減、調査対象全体では約6割減であることが判明したという。
この調査から得られたデータは、富士重工業が公益財団法人「交通事故総合分析センター(ITARDA)」のデータを基に独自算出したもの。2010年度から2014年度に日本国内で販売したSUBARU車のうち、アイサイト搭載可能モデル(アイサイト搭載車24万6139台、非搭載車4万8085台)の人身事故件数をその発生状況毎に分類したデータだ。このデータによると、アイサイト搭載車24万6139台のうち事故発生車両は1493台(事故率6.1%)、非搭載車4万8085台で事故を起こした車両は741台(同15.4%)と、事故率で見ると大きな違いが明白となった。
同社のアイサイト搭載車は、第三者機関からも高い評価を得ており、国土交通省と独立行政法人「自動車事故対策機構(NASVA)」が実施する予防安全性能アセスメントにおいて、すべての車種が最高ランクであるJNCAP「先進安全車プラス(ASV+)」を獲得しており、今回の調査結果はその高い評価を裏付けるものとなっている。この調査は今後も継続して実施予定だとしている。
富士重工業の先進運転支援システム「アイサイト」搭載モデルの国内累計販売台数は、2015年3月末時点で30万台を突破。アイサイトは、自動車、歩行者、二輪車を検知し、車両を減速・停止させるプリクラッシュブレーキ機能によって前方衝突の回避または衝突被害の軽減を図るだけでなく、通常の追従走行に加えて先行車が停止した場合も、追従して停止制御する全車速追従クルーズコントロール機能により、渋滞時などの運転負荷を軽減することで快適なドライブの実現に寄与するシステム。こうした運転支援システムを世界で初めてステレオカメラのみで実現した富士重のアイサイトは、2008年5月の発売以来、高い評価を得ており、2014年度の搭載比率は85%を占める。そして、今回の調査結果で、実際に衝突時を確実に減少させていることが分かった。メーカー各社が開発を競う、自動ブレーキなどの運転支援システム、そしてその先の「自動運転システム」が、どのように浸透してゆくのだろう。(編集担当:吉田恒)
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