JAXA、国連宇宙部と連携―途上国などに超小型衛星の利用機会を提供

2015年9月8日 14:29

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JAXAは、「きぼう」日本実験棟から超小型衛星放出することに関して国連宇宙部(UNOOSA)と連携協力する。写真は、宇宙放射線環境モニタリング実験時の「きぼう」。(JAXA/NASA)

JAXAは、「きぼう」日本実験棟から超小型衛星放出することに関して国連宇宙部(UNOOSA)と連携協力する。写真は、宇宙放射線環境モニタリング実験時の「きぼう」。(JAXA/NASA)[写真拡大]

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は8日、国際宇宙ステーション(ISS)・「きぼう」日本実験棟から超小型衛星放出することに関して国連宇宙部(UNOOSA)と連携協力すると発表した。衛星を打ち上げる能力を持たない発展途上国など対して、超小型衛星を利用する機会を提供するという。

 日本が開発した実験棟「きぼう」は、独自のエアロックシステムとロボットアームを持ち、ISSで唯一、超小型衛星を宇宙空間へ放出する能力を持つ。今回の連携では、国連宇宙部が持つ加盟国とのネットワークやノウハウを活用して、「きぼう」から超小型衛星を利用する機会を発展途上国などに提供する。参加国の宇宙関連技術の向上に貢献するほか、日本の宇宙分野の国際貢献として、国連を通じて日本のプレゼンスを発揮していくという。

 低コストで手軽な技術によって製作することができる超小型衛星は、教育や通信、災害低減や人材育成など、様々な用途で活用されている。

 連携期間は9月8日から2018年9月7日までの3年間。年1回、衛星放出機会を提供する。

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