日立、賛否が分かれる議論を整理する技術を開発

2015年7月23日 08:40

印刷

新技術による議題解析のプロセス図(日立の発表資料より)

新技術による議題解析のプロセス図(日立の発表資料より)[写真拡大]

 日立は22日、賛否が分かれる議題に対する肯定意見、否定意見の根拠や理由を英語で提示する技術を開発したと発表した。

 開発された技術は、「賛否の根拠や理由を抽出するための基準となる価値体系辞書の作成」「大量のテキストデータから事象と価値の相関関係データベースの作成」「抽出した根拠や理由となる可能性のある文について確実性の算出」「多数のアルゴリズムを非同期かつ分散的に実行するアーキテクチャの構築」の4つからなる。

 具体的には、例えば「健康」という価値に対して、「運動」はポジティブ、「病気」「肥満」はネガティブなどのように単語の関連性が体系的に整理された価値体系辞書が作成される。次に、例えば「騒音が健康被害をもたらす」という記事から「騒音」という事象が「健康」という価値を抑制するという相関関係を抽出する。

 次に、作成された「価値体系辞書」と「相関関係データベース」を活用して、抽出した文を引用元の記載や数値データの有無、使われている表現などの指標を用いて数値化する。根拠や理由となる可能性のあるすべての文に対し、この処理がおこなわれ、数値を算出することで、より確実性の高い文が選出できるようになる。(記事:阪木朱玲・記事一覧を見る

関連記事