医師が「きついと思う診療科目」、3位は「外科」2位は「産婦人科」、1位は?

2015年6月30日 11:11

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記事提供元:エコノミックニュース

 超高齢化社会にともない、将来の「医師不足」が叫ばれている。都市部と地方の医師数や、開業医と勤務医の待遇格差など、問題は山積みだ。そんな中、医師専門サイト「メドピア」が、全国の医師たちに「総合的に何科のドクターの業務が一番きついと思いますか?」と尋ねたところ(単一回答)、トップは「どの科も同じ」(24.4%)で、全体の約4分の1を占めた。2位は「産婦人科」で21.9%、3位は「外科医」で14.5%だった。これら3つの回答で6割を占める(調査期間は今年3月、対象は医師専用サイト「メドピア」に会員登録をする医師で、有効回答は4146名)。

 全体の約4分の1を占めた「どの科も同じ」には、「本人の受け止め方、考え方次第」「勤務先の勤務体制による」「配置されている人数によって違う」などの意見が寄せられた。具体的には、「人手がないところはどの科でもきついのではないでしょうか(30代、小児科)」、「医者が少ない僻地での診療が最もキツいと思います(40代、消化器内科)」などの声が寄せられている。

 2位の「産婦人科医」(21.9%)には、「分娩も手掛けていると時間的制約もきつく、訴訟リスクも高いから(30代、血液内科)」、「赤ちゃんにちょっとでも異変があったり、全く問題ないようなことでもクレーム対象になったり、その対応が心身を疲れさせる。本来の業務でない『きつさ』は他科の比ではないと思う(60代、精神科)」などの意見が寄せられた。「長年の尽力で周産期死亡を激減させてきたが、その結果、死亡のたびに責任が問われるようになってしまった(50代、一般内科)」と、訴訟リスクの大きさを指摘するコメントも目立つ。

 3位の「外科医」(14.5%)には、「緊急手術の頻度が高い」「術前術後などが大変」「技術の習得に時間がかかり、勤務時間も長い」などの意見が寄せられた。ちなみに4位以下は「救急科医(11.6%)」、「小児科医(7.1%)」、「脳神経外科医(6.3%)」となっている。やはりというべきか、トップの「どの科も同じ」(24.4%)と、2位の「産婦人科医」(21.9%)が突出している。(編集担当:北条かや)。

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