「自衛隊が軍隊かは軍隊の定義次第」菅官房長官

2015年3月25日 22:56

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記事提供元:エコノミックニュース

 菅義偉官房長官は25日、安倍晋三総理が参議院予算委員会で自衛隊を「わが軍」と発言したことについて、野党から批判が出ていることに「全体の流れとして、外国の軍隊と共同訓練をしているということにおいて質問があった。そのなかでの答弁で、自衛隊をわが軍と述べたもの」と通常の概念でいう軍隊という意味ではない旨を説明し、総理の答弁をフォローした。

 菅官房長官は「自衛隊は憲法上、必要最小限度を超える実力を保持しえないなどの制約が課せられており、通常の概念で考えられている軍隊とは異なる」と強調。

 そのうえで「自衛隊は我が国を防衛することを主たる任務とするとしているので、このような組織を『軍隊』と呼ばれるのであれば、自衛隊も軍隊のひとつという事になる」と釈明。菅官房長官は「自衛隊は、一般的に国際法上は軍隊に該当することになっている」としたうえで「自衛隊が軍隊であるかどうかは軍隊の定義いかんによるものであって、政府としては従来から一貫してこのことは申し上げている」と政府見解を示した。

 野党第一党の民主党・細野豪志政調会長は「安全保障については現実的な対応をという考え方だが、私の目から見ても非常に懸念される」と総理の安保法制への姿勢や自衛隊「わが軍」発言を強く懸念した。(編集担当:森高龍二)

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