米政府、健康への影響が懸念される栄養素からコレステロールを除外する見通し

2015年2月14日 21:17

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記事提供元:スラド

食品の栄養に関する米政府の諮問委員会Dietary Guidelines Advisory Committeeが、健康への影響が懸念される栄養素からコレステロールを除外することを決定したと報じられている(The Washington Postの記事TODAY.comの記事Bangkok Postの記事本家/.)。

この決定は、食品から摂取するコレステロールが血中のコレステロール濃度に大きな影響を及ぼさないとする研究結果に基づくものだという。いつものように委員会の決定が米政府の食品ガイドラインに取り入れられれば、1980年以来初めて摂取を制限すべき栄養素からコレステロールが除外されることになる。委員会では食品ガイドラインへの勧告を5年に1度行っており、2010年のリポートでは1日に摂取するコレステロールを300mg以下にする必要があるとしていた。Lサイズの卵には200mgのコレステロールが含まれており、米国で1人当たりの卵の年間消費量は1970年の309個から1990年代には234~238個に減少していたとのこと。

もちろん、この決定によりコレステロールを多く含む卵や甲殻類、レバーなどを無制限に摂取することが推奨されるわけではなく、適量の摂取が推奨される。糖尿病など特定の健康問題を抱える人については、コレステロールを多く含む食品の摂取を引き続き避けるべきとする専門家の意見もあるとのことだ。 スラッシュドットのコメントを読む | 医療 | アメリカ合衆国 | 政府

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