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【株式評論家の視点】OATアグリオはIPO人気波及で見直しへ、6月上場から6ヶ月
<銘柄の見所>
OATアグリオ <4979> (東2)は、12月に新規上場が28社と伝わっており、直近IPOとして見直される可能性があり注目したい。
同社は、防除技術、施肥灌水技術、バイオスティミュラントをコアコンピタンスとして世界の食糧増産に貢献できる製品の開発販売を行っている。2014年12月期第3四半期決算は、売上高が97億9200万円、営業利益が13億円、経常利益が12億7700万円、純利益が8億0700万円に着地。防除技術分野で、国内市場において主力製品である殺虫剤が国内でほぼ横ばいだったものの、海外市場では、引き続き各国での登録取得の推進で販売地域が拡大し売上高が拡大。施肥灌水技術分野では、消費税率引き上げ前の駆け込み需要とその反動による落ち込みの影響も一段落し、売上高は堅調に推移。バイオスティミュラント分野においては、欧州、東南アジアを中心に「アトニック」の販売が好調に推移した。
通期業績予想は、売上高112億3800万円(前期比3.5%増)、営業利益6億6000万円(同7.0%減)、経常利益6億3700万円(同14.3%減)、純利益3億3400万円(同28.2%減)を見込む。年間配当は期末一括55円を予定している。農業登録制度における短期暴露評価制度の導入で一部農業製品について、現在の登録内容の維持が困難と予想されるため、同社が提供している農薬製品「オンコル粒剤5」、「オンダイアエース粒剤」などに関して登録の一部変更を申請する予定。登録変更の要請により、一部作物へ私用できなくなることが想定されるため減益となる見通し。
株価は、上場翌日の6月26日に上場の高値4625円と買われた後、10月17日に上場来の安値1966円と約57%の調整を挟んで11月25日高値2419円と上昇。その後、小幅モミ合いとなっている。この12月は新規上場が28社と伝わっており、直近IPOとして見直し余地はある。主力製品である殺虫剤が海外市場での販売拡大が続く見通しのほか、農家の労力軽減、環境負荷の低減、作物の品質や収獲量向上などの目的で養液土耕栽培システムの販売を行っていることが注目される。トマト、いちご、ピーマン、キュウリ、カーネーション、ぶどうなど多岐に渡っており、汎用性の高いシステムとあって今後の展開に期待が持てる。15年12月期業績は増益に転じる可能性が高い。配当利回り2.3%と利回り妙味がソコソコあり、期間利回り妙味から14年12月期末を控え底堅い動きとなっている。ここからの押し目は注目されそうだ。(株式評論家・信濃川)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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