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大学の在り方に対する議論、「G型大学」「L型大学」という区分が話題に
insiderman 曰く、 大学進学率が上がり、希望者がほぼすべて大学に入学できるようになっている昨今だが、その役割に対する議論がここ数日盛り上がっている。発端は、文部科学省の実践的な職業教育を行う新たな高等教育機関の制度化に関する有識者会議(第1回)だ。特に議論の種となっているのが、ここで提出された「我が国の産業構造と労働市場のパラダイムシフトから見る高等教育機関の今後の方向性」という資料だ。
この資料では、日本の労働生産性が欧米諸国と比べてほぼすべての分野で低いことを挙げ、生産性向上のためにはトップ校以外の大学は職業訓練校化するという議論が必要と述べられている。トップ校を「G(グローバル)型」、それ以外の大学を「L(ローカル)型」とし、L型大学では学問よりも実務的な内容を重視して教えるべきという主張だ。
これに対し、賛成・反対ともに多くの意見が出ているが、さらに最近議論の声が挙がっている「文系大学」のありようについてもこれと併せて議論しているものもあり、例えば「G型L型大学の区分に全面的に賛成する」という記事では「東大などの国立大学に文系学部はいらない」という意見が述べられている。
いっぽう、実務型の高等教育を導入しているドイツの状況を紹介するものもある(発声練習:L型大学のモデル:ドイツの専門大学の話)。こちらでは、文系の専門大学があり、それらに所属する学生も少なくないことが挙げられている。
ともあれ、これらの問題は少子化による大学入学希望者の減少や、大卒資格が求められる日本の就職システムとも絡んでおり、単純に答えが出る問題ではない。極端な方向に舵を切らないようにしてほしいものだが……
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