川崎重工など、中国で環境配慮型ごみガス化システム6機を受注

2014年10月23日 23:09

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川崎重工の中国合弁会社が、中国6県市から環境配慮型ごみガス化システム「CKKシステム(CONCHKawasaki Kiln System)を、計6機受注した(写真:同社発表資料)

川崎重工の中国合弁会社が、中国6県市から環境配慮型ごみガス化システム「CKKシステム(CONCHKawasaki Kiln System)を、計6機受注した(写真:同社発表資料)[写真拡大]

 川崎重工は23日、同社と中国CONCHグループとの合弁会社である安徽海螺川崎工程有限公司(ACK)が、中国6県市から環境配慮型ごみガス化システム「CKKシステム(CONCH Kawasaki Kiln System)を、計6機受注したと発表した。同システムは、世界初の環境・省エネルギーシステムで、12月より順次納入する予定である。

 川崎重工などが受注した中国6県市は、貴州省清鎮市、広東省陽春市、湖南省祁陽県、同省双峰県、同省石門県、四川省南江県である。

 CONCHグループは、中国最大手で世界有数のセメントメーカーであるCONCHセメントを傘下に持ち、セメントや建材、貿易等の事業を展開している企業集団である。

 合弁会社ACKは、2006年12月に川崎重工49%、安徽海螺グループ51%の出資比率で設立した会社で、セメント排熱発電設備やセメント製造設備などの設計、開発、販売などの事業を行っている。

 今回受注したCKKシステムは、川崎重工のごみ処理技術およびセメントプラント技術と、CONCHグループのセメントプラントにおける運転ノウハウを融合させることにより実現した。既存のセメントプラントにごみ焼却炉を併設することで、セメント生産工程とごみ処理工程を一体化させ、ごみの無害化・減量化・再資源化を可能にした。

 同システムはまた、ごみや下水汚泥をガス化し、そこで得られる熱エネルギーをセメント生産工程で有効利用するため、石炭などの化石燃料およびCO2排出量を削減することができる。ごみ処理の際に発生するダイオキシン等の有害物は、セメント焼成工程で無害化されるため、有害物処理専用の設備を必要としない。CKKシステムは既存のセメントプラントにごみ焼却のガス化炉を併設するだけでよいため、新規にごみ焼却処理施設を建設する場合に比べて、初期費用を抑えることができるとされている。

 川崎重工とACKは中国向けにすでにCKKシステムを6機受注しており、今回を合わせ計12機のシステムを受注したことになる。(記事:南条 誠・記事一覧を見る

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