【株式評論家の視点】PALTEKは第2四半期を上方修正、猛暑関連で株価見直し

2014年7月27日 14:59

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 独立系半導体商社のPALTEK<7587>(JQS)は、半導体および関連製品販売事業、デザインサービス事業、スマートエネルギー事業を運営している。

 25日大引け後、今12月期第2四半期・通期業績予想の修正を発表した。第2四半期の売上高は従来予想の110億円から116億7700万円(前年同期比53.6%増)、営業利益は同3億3000万円から4億1800万円(同6.1%減)、経常利益は同3億2000万円から3億8900万円(同13.6%減)、純利益は同1億9000万円から2億2800万円(同11.6%減)に増額した。LTE基地局等の通信インフラ、計測機器及びオフィス機器向け等が計画よりも好調に推移したため、従来予想を上回る見通し。

 通期業績予想の売上高は従来予想の222億円から235億円に増額(前期比33.4%増)、営業利益は同6億4000万円(同17.1%減)を据え置き、経常利益は同6億1000万円から6億6000万円(同15.6%減)に増額、純利益は同3億6500万円から3億9000万円(同12.0%減)に増額した。売上高は引き続き通信インフラ及びオフィス機器向け等が堅調に推移すると見込まれるため、従来予想を上回る見通し。営業利益は独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のイノベーション実用化ベンチャー支援事業に採択された、「超低遅延8K対応HEVC-ECFによるハイブリッド配信装置」の開発費として、事業運営費用を計上することから販売費及び一般管理費が増加するため従来予想を据え置き。経常利益と純利益については、NEDOから助成金が第4四半期に支給される予定で、従来予想を若干上回る見通し。

 株価は、1月23日につけた年初来の高値898円から5月20日に年初来の安値421円まで調整を挟んで5月22日高値612円と上昇。6月25日高値633円と買い直された後、もみ合いとなっているが、今回の業績予想の上方修正を機に同社を見直す機運が高まると予想される。全国的な猛暑到来で電力供給に対する不安から、同社が介護施設向けに低価格で長時間電力供給可能なLPガス発電システムや、病院向け停電対策システムなどスマートエネルギーの活用に向けた、スマートグリッドに関する取り組みが大きく見直されそうだ。PBR0.77倍と割り負けしており、水準訂正高へ進む公算大。(株式評論家・信濃川)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

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