住友化学、米国で新規種子処理用農薬を発売

2014年7月16日 14:41

印刷

 住友化学は16日、大豆向けの新規種子処理用農薬「INTEGOTM SUITE System」を100%子会社であるベーラント U.S.A.社を通じて米国で発売すると発表した。種子処理用農薬は同社の注力事業で、需要が大幅に拡大している米国で拡販を図る。今後は南米、アジアでも開発・登録を進める方針。

 今回同社が発売する「INTEGOTM SUITE System」は、有効成分として含まれる同社の殺菌剤エタボキサムが、各種野菜類のべと病、ジャガイモの疫病などに卓効を示す。茎葉処理や土壌処理などさまざまな分野で適用可能で、特に種子処理用途では、有効な薬剤が少ない苗立ち枯れ病に対して優れた防除効果を発揮する点が特徴という。また、同社殺虫剤クロチアニジンも含有しており、殺菌効果のほかに優れた殺虫効果をも発揮するという。

 種子処理用農薬は種子に農薬を施用することで農薬の散布回数や散布量を減らし、農作業を省力化できる利点を持つ。同社によると、世界最大の市場である米国を中心に近年、需要が大幅に拡大しているという。

 同社は、健康・農業関連事業の事業領域拡大の取り組みのひとつとして、種子処理用農薬事業に注力しており、エタボキサムとクロチアニジンを製品ラインアップの中核として位置付けている。

 米国では、すでに登録取得済みだったクロチアニジンに加え、3月にエタボキサムの登録を取得した。米国以外でも、ブラジル、アルゼンチンなどの南米地域、ベトナム、インドネシアなどのアジア地域等で、エタボキサムやクロチアニジンを中心とした種子処理用農薬の開発・登録を進めていくという。

関連記事