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三菱マテリアル、米国で金銀滓(E-Scrap)リサイクル事業部門を新設
三菱マテリアルは、7月1日付で米国三菱マテリアル社内に、金銀滓リサイクル事業部門を新設すると発表した。写真は、回収している金銀滓(E-Scrap)の例(三菱マテリアルの発表資料より)[写真拡大]
三菱マテリアルは30日、廃家電・廃電子機器中の基板類を破砕した金銀滓(E-Scrap)の集荷体制を強化するため、7月1日付で米国カリフォルニア州ロサンゼルスの米国三菱マテリアル社内に、金銀滓リサイクル事業部門を新設すると発表した。E-Scrapは貴金属含有スクラップと呼ばれ、銅製錬におけるリサイクル事業の主要原料である。特に米国は、E-Scrapなどの都市鉱山におけるリサイクルの有望市場とされ、同社として、現地での資源の継続的・安定的確保を図ることにした。
近年、世界的な環境保護意識の高まりから、廃家電・廃電子機器のリサイクルの取組が盛んになっている。EUの廃電気電子機器指令(WEEE)のように、一定の回収目標を定めてリサイクルを強化する動きも見られる。限られた資源の有効利用や環境保護を図る循環型社会づくりは、日本国内はもとより、各国で重要な課題となっている。
三菱マテリアルの金属事業カンパニーは、E-Scrapの処理により、有価金属の回収・再資源化に積極的に取り組んでおり、国内だけでなく欧米を中心として海外からの受け入れ量の拡大を図っている。特に北米地域は、E-Scrapのリサイクル業者が多数存在する上、家電、電子機器メーカーや、州政府を始めとした各種自治体も資源リサイクルを積極的に推進しており、今後、E-Scrapの集荷量拡大を図る上で有望市場とみられている。
北米地域からの同社のE-Scrap輸入量は、2012年度で約1万2000トン、13年度で約2万8000トンと堅調に推移、今後の集荷量の増大に備えて、米国内での拠点開設が不可欠と判断した。(記事:南条 誠・記事一覧を見る)
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