NEC、島根原子力発電所に設備異常の予兆を検知するシステムを納入

2014年5月26日 15:13

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NECが島根原子力発電所2号機に納入する「大規模プラント故障予兆監視システム」の概念図

NECが島根原子力発電所2号機に納入する「大規模プラント故障予兆監視システム」の概念図[写真拡大]

 NECは23日、原子力発電所設備の異常を予兆の段階で検知するシステムを、島根原子力発電所2号機に納入すると発表した。中国電力と共同で開発していたもので、6月下旬から実プラントでシステムの有効性を確認しながら、検知感度等のチューニングを進めていくという。

 NECが今回納入する「大規模プラント故障予兆監視システム」は、工場や発電所など大規模施設(プラント)に発生する故障の予兆を分析し、故障に至る前に設備の不健全な状況を把握するもの。対象施設に設置した大量のセンサからの情報を、NEC独自技術「インバリアント分析技術」で分析し、「いつもと違う」挙動を自動発見するという。

 島根原子力発電所2号機では、既に設置されている多数のセンサ情報を基に、異なるセンサ同士の関連性を自動的に発見する。振動計測・圧力計測・温度計測・加速度計測など、様々な計測情報を結びつけ、精度の高い予兆検知を実現するという。

 熟練した技術員が、発電機の振動音、回転軸の揺れ、稼働温度などから総合的に設備状況を確認するプロセスと同様の解析手法を導入することで、単純なしきい値による故障判定よりも、早期発見による予兆監視を実現するという。

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