サムスンの李健煕会長、意識回復には時間要する見通し

2014年5月15日 23:31

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 急性心筋梗塞症状を起こした韓国サムスングループの李健煕会長(72)は、現在ソウル市の江南(カンナム)区にあるサムスンソウル病院に入院している。

 急性心筋梗塞で心臓ステント(stent)挿入手術を受けた李会長は、現在は心臓機能と脳波が安定した状態で、当分の間は鎮静剤を投与しながら治療を続ける見通しだ。睡眠状態が続いている李会長が意識を回復するまではまだ時間がかかると予想される。

 サムスンソウル病院の医療スタッフは今月13日、「低体温治療の結果、心臓機能と脳波は非常に安定している。状態が安定期に入ったので急ぐことなく、安全で完ぺきな意識回復のために当分の間は鎮静剤を投与しながら治療を継続する」と発表した。

 今後は心筋梗塞と心肺蘇生術によって弱くなった心臓などに急な負担がかからないように鎮静剤などを投与して睡眠状態を維持して意識回復を遅らせ、できるだけ安定した機能回復を誘導する。

 専門家によれば、鎮静剤を投与しながらの治療の期間は、患者の状態と医療スタッフの判断によって最短で数時間、長くて数日になることがあるという。医療スタッフは「鎮静剤を投与しつつの治療なので意識回復に時間がかかる」と説明している。

 今月10日の夜に心筋梗塞を起こし、順天郷(スンチョンヒャン)大学ソウル病院で心肺蘇生法(CPR)を受け、11日未明にサムスンソウル病院に移送された李会長は、11日午前2時7分頃にステント挿入手術を受けた直後から12日午前までの約24時間、33℃ 程度の低体温状態を維持した。以後徐々に正常体温に回復中であり、低体温治療はじきに終わると見られる。その後、李会長は正常体温を維持したまま睡眠状態で治療を受けることになる。

 医療スタッフは李会長が高齢で持病があった点などを考慮し、通常よりもゆっくり意識回復を促しながら治療を行うと発表した。鎮静剤の投与によって意識回復を遅らせながら、万一起きかねない脳組織損傷を最小に抑えるためだ。

 医療スタッフは、李会長の心臓機能が回復し、12日午前8時30分には心肺補助期のECMO(体外膜型酸素化装置)を除去、その後も安定した状態を維持していると明らかにしている。(翻訳:中島礼子)

※この記事は재경일보提供の記事を日本向けに翻訳・編集したものです。

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