ブラック企業とは残業代が支払われない企業である

2014年5月12日 11:26

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記事提供元:エコノミックニュース

ブラック企業の問題がクローズアップされている。では、具体的にどのような企業がブラックなのか。サービス残業が多い?人権無視?パワハラ、セクハラが多い?いずれにしても、給料所得者には大きな問題だ

ブラック企業の問題がクローズアップされている。では、具体的にどのような企業がブラックなのか。サービス残業が多い?人権無視?パワハラ、セクハラが多い?いずれにしても、給料所得者には大きな問題だ[写真拡大]

 ブラック企業の問題がクローズアップされている。では、具体的にどのような企業がブラックなのか。サービス残業が多い?人権無視?パワハラ、セクハラが多い?いずれにしても、給料所得者には大きな問題だ。特に、これから社会に出ようという学生には大問題だ。

 ディスコ<6146>は、就職活動中の大学生および企業の採用担当者を対象に「ブラック企業についての考え」に関するアンケートを実施し、集計データの比較を行った。その結果、担当者、学生ともにブラック企業の条件とは「残業代が支払われない」ことだった。

 企業側は、調査対象は全国の主要企業8758社、回答数は1006社だった。調査方法はインターネット調査法で、調査期間は2014年2月17日~26日。学生側は調査対象は2015年3月卒業予定の全国の大学3年生(理系は大学院修士課程1年生含む)で、回答数は1650人(文系男子536人、文系女子494人、理系男子409人、理系女子211人)。調査方法はインターネット調査法、調査期間は2014年1月1日~7日。

 その結果によると、企業の採用担当者に「自社をブラック企業だと思う就活生」がいると思うかは、「大勢いると思う」が1.9%、「大勢ではないが一定数はいると思う」が20.6%、「ほとんどいない(ごく一部)」が38.4%だった。

 『ブラック企業』だと思う条件については、採用担当者・学生とも「残業代が支払われない」がトップ。一方、全選択肢中で最も両者の差が大きかったのは「給与金額が低すぎる」で採用担当者24.2%に対し、学生では48.3%だった。

 また、具体的にどの程度だったら『ブラック企業』になると思うのか、「離職率」「給与」「残業時間」「有休取得日数」の4項目について、学生・採用担当者の双方に目安となる数字を尋ねた。

 「大卒新卒者の入社後3年の離職率」が何割を超えたらブラック企業になると思うか?については、 採用担当者の回答で最も多かったのは「5割超」だった。一方、学生では「3割超」という回答が最も多く、基準がより厳しめだった。

 ブラック企業となる目安の「30歳の大卒総合職の年収」は?については、ボリュームゾーンはともに「300~400万円未満」で人事担当者48.0%、学生39.0%だった。

 「1カ月の残業時間」が何時間を超えたらブラック企業になると思うか?については、採用担当者で最も多いのは「100~120時間未満」で、学生では「40~60時間未満」が最多だった。「年間の有給休暇取得日数」についての目安?については、採用担当者では「0~5日未満」が最も多く、学生では「5~10日未満」が最多だった。

 さらに、自分が「ブラック企業」だと思う企業の就職試験を受けるかどうかを学生に尋ねたところ、「受験しない」は62.5%、「場合によっては受験する」は32.3%。採用担当者は、「曖昧な情報が交錯する現状への懸念」とともに「自分の目でしっかりと企業を見てほしい」という意見が多く寄せられたとしている。(編集担当:慶尾六郎)。

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