【村山貢司の気象&経済歳時記】佐賀銀行にみる地方金融機関の役割

2014年4月1日 07:24

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  九州の佐賀銀行の依頼で、銀行と顧客の交流会での講演を行ってきた。講演を熱心に聞いてくれたが、それ以上に感銘を受けたのは講演会後の懇親会での和気あいあいとした雰囲気であった。

  他の地方の地銀や信金で同じような講演を何度もおこなってきたが、顧客側の気分に「金を借りているから来ないわけにいかない」というような感じがいつもつきまとっていた。佐賀銀行と顧客の間にはそのような感じが全くなく、親しい友人と挨拶をしているような懇親会になっていた。

  話を聞くと、佐賀銀行は頭取を先頭に役員が顧客の所へ足を運び、トップが顧客の相談、話し相手になっているという。当然、担当の行員は役員以上に親身にならざるをえないであろう。このような日常の交流が懇親会の雰囲気を作り出しているのであろう。

  2013年度の貸出額は前年比でプラスになったそうである。もちろん、今の低金利では貸し出しが多少増加しても銀行の営業成績が大きく伸びるわけではないが、地元企業に対して積極的に応援する姿勢は必ず地元の発展につながるものと期待される。

  地方の金融機関の一番の役割は、地元企業を守り、育てることだと思う。そういった意味で、今後の佐賀県の経済が発展することを見守りたい。なにしろ、佐賀県の男性は、仕事をする時間の平均が全国1位、趣味や娯楽に使う時間は全国46位にある。努力型で粘り強く働く、頑固で几帳面な性格ながら、融通性もあるというのが佐賀の県民性であるらしい。この佐賀に金融機関が積極的に応援すれば、経済が発展しないわけはないと、期待を大にしている。(気象予報士&経済評論家)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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