ソ連・ロシアのクバソフ元宇宙飛行士が死去 ASTPなどに参加

2014年2月21日 11:00

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記事提供元:sorae.jp

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  アポロ・ソユーズ実験計画(ASTP)など、計3度の宇宙飛行に参加したソ連・ロシアの元宇宙飛行士、ヴァレーリィ・クバソフ氏が19日、モスクワで亡くなった。79歳だった。

  クバソフ氏は1958年にモスクワ航空大学を卒業後、第1設計局(いわゆるコロリョフ設計局)に配属された。そして1966年に同局の宇宙飛行士(コスモナーフト)に選抜され、訓練を積んだ後、1969年10月11日にゲオールギィ・ショーニン宇宙飛行士と共にソユーズ6に搭乗、宇宙へ旅立った。ソユーズ6ミッションの目的は、ソユーズ8とソユーズ9のドッキング試験の模様を記録することと、宇宙で溶接ができるか実験することだった。前者はソユーズ8と9のドッキング自体が失敗したため意味がなくなったが、後者の実験は成功、その後16日に地上へ帰還した。

  次に彼は、ソ連のソユーズ宇宙船と、米国のアポロ宇宙船とを軌道上でドッキングさせる、アポロ・ソユーズ実験計画(ASTP)に参加した。1975年7月15日、世界で初めて宇宙遊泳を行ったアレクセイ・レオーノフ宇宙飛行士と共にソユーズ19に乗り、び宇宙へ旅立った。その7時間半後、NASAはトーマス・スタッフォード、ヴァンス・ブランド、ディーク・スレイトンの3名の宇宙飛行士を乗せたアポロ宇宙船を打ち上げ、17日に両者はドッキングを果たし、両国の宇宙飛行士は宇宙で交流した。ミッションは成功し、7月21日に帰還した。

  ASTPはベトナム戦争が終わり、冷戦で対立していた米ソの関係がやや雪解けムードになった中で行われた。ASTPによりさらなる緊張緩和が期待されたものの、そう簡単にことは運ばなかった。だがこの時開発された技術は、後にミール宇宙ステーションへのスペースシャトルのドッキングや、国際宇宙ステーションで活躍することになる。

  1980年5月25日にはソユーズ36の船長として宇宙へ舞い戻った。これがクバソフ氏にとって3度目、そして最後の飛行となった。ソユーズ36ではハンガリー人のファルカシュ・ベルタラン宇宙飛行士が搭乗しており、彼らはサリュート6宇宙ステーションにドッキング、滞在し、6月3日に先にサリュート6に係留されていたソユーズ35に乗り、帰還した。

  彼は1993年まで宇宙飛行士として職を続け、引退後はRKKエネルギヤ社の副社長や科学アドバイザーなどを務めた。

 写真=NASA

 ■Памяти Дважды Героя Советского Союза, лётчика-космонавта СССР, кандидата технических наук, ветерана РКК "Энергия" В.Н. Кубасова
http://www.energia.ru/ru/news/news-2014/news_02-20.html

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