カイオム 新日本科学との業務提携契約に基づく非臨床試験を進行中

2014年2月17日 08:44

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記事提供元:フィスコ


*08:44JST カイオム---新日本科学との業務提携契約に基づく非臨床試験を進行中

理化学研究所(理研)発の創薬ベンチャーのカイオム・バイオサイエンス<4583>が14日、26年第3四半期(4-12月期)決算を発表。売上高は3.3億円、営業損益は4.4億円の赤字、経常損益は4.4億円の赤字、最終損益は5.0億円の赤字での着地となった。なお、同社は第3四半期より四半期連結財務表を作成していることで、対前年比は記載していない。

創薬アライアンス事業に関しては、中外製薬との共同研究契約及び委託研究契約に基づく業務、同社の海外子会社であるCPRとの委託研究取引基本契約に基づく業務、GSKとの検証的契約におけるマイルストーンの達成等において進展が見られた。

また、基盤技術ライセンス事業に関しては、ADLibRシステムの技術導出先企業である富士レビオでは、ADLibRシステムから診断薬用の高感度特異的抗体の取得に成功し、この抗体を使用した診断薬キット販売のための製造承認を申請するにあたり、本件に関する実施許諾契約を新たに締結。欧州ではすでに販売を開始しており、その売上高に応じたロイヤルティを継続的に受け取ることに。

なお、昨年5月に締結した新日本科学との業務提携契約に基づき、各種抗体医薬品候補を評価するための疾患動物モデルの確立と薬効評価を含めた非臨床試験に関する取り組みが進行中。こうした研究開発活動により、当第3四半期連結累計期間における研究開発費は2.9億円を計上している。

通期計画では、売上高7.4億円、営業損益5.2億円の赤字、経常利益5.9億円の赤字、最終損益5.9億円の赤字をそれぞれ据え置いている。

同社は、ガン細胞など特定の標的細胞へ特異的に作用する「抗体医薬品」の研究開発を手掛ける。世界初の遺伝子組換えによる抗体作製技術「ADLibシステム」が強み。製薬企業を顧客として、抗体の共同開発やライセンス供与などを展開している。《FA》

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