【中国から探る日本株】北京が新車登録規制を強化、EVで先行の日産などには有利とも

2013年11月6日 08:06

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記事提供元:フィスコ


*08:06JST 【中国から探る日本株】北京が新車登録規制を強化、EVで先行の日産などには有利とも
深刻な大気汚染や交通渋滞の改善に向け、北京市政府は新車登録規制を一段と強化する。地方紙「北京日報」(5日付)によると、同市政府は4日発表した自動車排ガス規制案の中で、新車登録に必要な乗用車のナンバープレート発行枚数を2014年から15万枚に制限する方針を表明した。従来の年24万枚から約4割の縮小となる。

また、全体の制限数に占めるガソリン車の比率を徐々に低下させ、新エネルギー車の普及を促す方針。2014年時点では、制限数15万台のうち新エネルギー車への割り当て分を2万台とするが、2017年には同6万台へと引き上げる。つまり、新エネルギー車以外の割り当て分は2017年時点で9万台へと縮小する計算だ。

中国では北京のほかにも、上海、広州などで同様の新車規制を実施。業界団体によれば、その他複数の都市でも規制導入が検討されている。自動車を購入したい人の数がナンバープレートの発行枚数を大幅に上回っているため、北京では抽選、上海では競売が行われているが、今年10月に行われた北京の抽選会では倍率が90倍に達したと報じられている。

新車登録規制の強化は、大都市における新車販売に影響をもたらすとして警戒されている。ただ、電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)などの普及拡大方針は、技術面で先行する日系メーカーにとって有利になるとの見方も。EVの中国投入では、日産自動車<7201>が他社に先行しているほか、トヨタ自動車<7203>は今月中にも江蘇省のHV研究開発拠点を始動させる予定となっている。《NT》

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