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東レ、韓国にPPS樹脂の新工場を設立 初の海外生産拠点
東レは7日、韓国の同社100%子会社である「東レ尖端素材株式会社」において、PPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂トレリナの新生産工場を設立すると発表した。
韓国の全羅北道群山市セマングム産業団地に、東レグループとして初の海外でのPPS樹脂生産拠点となる年産8,600トンの設備を建設し、2016年4月からの稼働を目指す。これにより、既存の東レ東海工場とあわせた生産能力は年産27,600トンまで拡大する。
また、今回の工場新設にあたっては、PPS樹脂の主原料である硫化水素ナトリウム、パラジクロロベンゼンも自製することで、コスト競争力を有した主原料から樹脂の一貫生産拠点とする。さらには、樹脂に意匠性や機能性の加工を施すためのコンパウンド設備もあわせて導入し、年産3,300トンの能力で2015年10月から先行して顧客へ出荷開始することを目指す。
新工場で生産したPPS樹脂については、韓国内消費分以外は中国を中心とした東レグループの各コンパウンド拠点へ供給し、グローバルな事業拡大を一層進めていく。
PPS樹脂は、耐熱性や耐薬品性、機械的強度、難燃性等に優れた「スーパーエンプラ」で、自動車の電装部品や電機・電子機器、OA機器、住設関連部品等に使用され、採用領域が更に拡大している。PPS樹脂コンパウンドの世界需要は約7万トン(2012年)と推定され、今後も年率8%以上の高成長が見込まれている。東レはPPS樹脂の拡大する需要を取り込むために、今回PPS樹脂の生産拠点を新設することを決定した。なお、東レはPPS樹脂の需要拡大に対応するため、次期増設の計画検討にも着手している。
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