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中国が米国を抜く日は近い?中国人は自信、米国人はやや尻込み=調査
*09:41JST 中国が米国を抜く日は近い?中国人は自信、米国人はやや尻込み=調査
米ワシントンに拠点を置くシンクタンク、ピュー研究所は18日、世界39カ国・地域の約3万8000人を対象にした調査結果を発表しました。そこでは23カ国・地域で中国が米国を上回る世界最大の超大国になるとの意見が多数を占めています。
特に中国人の間では米国を追い抜けるとの意識が強く、約3分の2が“米国超え”に自信を表明。このうち56%が「中国はもっと尊敬を受けてしかるべきだ」との意見を示しました。一方の米国人はやや自信を失っているようで、世界一の経済大国の地位を維持すると答えたのは47%と、前回2008年調査の54%から縮小しました。
調査では米中関係の冷え込みも浮き彫りになり、中国に好印象を持つ米国人は37%、米国の印象を良いとした中国人は40%と、ともに2008年調査を下回りました。米国との関係が「敵対的」と強い不満を示した中国人は23%。米国嫌いはイスラム諸国で顕著(54%)ですが、興味深いことに非イスラム圏で米国を敵対視しているのは中国だけだと、ピュー研究所は結論付けています。
アフリカや南米では中国を支持する国が目立ち、調査ではアフリカ人の59%が「中国のビジネスモデルを賞賛する」と答えました。
さて、中国はアフリカや南米などで開発や支援を積極化させていますが、その背景には国内で行き場を失ったマネーが海外に活路を求めているという事情もあります。
ブルームバーグの報道(18日付)によると、中国の国家開発銀行と中国輸出入銀行は国内の貸出金利を大きく下回る水準で数十億元に上る巨額資金をリスクの高い国に融資し、見返りに空港や道路建設、ショッピングモールなどの受注を獲得して債務に苦しむ国営企業に回しているようです。
中国政府がこれまでの過剰融資を引き締める方向に政策を転換する中、「海外融資→受注確保→国営企業の業績改善」というサイクルを作り出されているようです。
(フィスコ・リサーチ・レポーター)《RS》
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