週刊ダイヤモンド今週号より~“変貌する鉄道ビジネス”線路はつづくよ、どこまでも

2013年7月15日 09:59

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記事提供元:フィスコ


*09:59JST 週刊ダイヤモンド今週号より~“変貌する鉄道ビジネス”線路はつづくよ、どこまでも
今週号の週刊ダイヤモンドでは「鉄道、新発見!」とのタイトルで、鉄道業界の新潮流を徹底特集しています。

今年3月16日、東京急行電鉄<9005>東横線と東京メトロ副都心線の相互直通運転(相直)が始まりました。副都心線は西武鉄道池袋線、東武鉄道<9001>東上線とは相直を行っており、埼玉県の西武池袋線の飯能駅、東武東上線の森林公園駅と横浜が乗り換えなしで行き来できるようになりました。

これにより川越の乗降客数17%、元町・中華街駅では31%増加。半面、乗り換え需要のなくなった渋谷駅は10%減少し、混雑緩和に貢献しています。また、JR東日本<9020>は来年度、上野~東京駅をつなぐ東北縦貫線を完成させますが、これが上野~東京駅間の大混雑緩和につながる見通しです。

鉄道がつながることで新たな人の流れが生まれ、様々な経済効果をもたらします。

鉄道会社は不動産デベロッパーとしての顔を併せ持っており、沿線のアクセス向上と不動産開発を組み合わせることで資産価値を高めるという好循環にも期待できます。記事では鉄道会社の開発最前線として「渋谷」「品川」を次の注目エリアに指定。特に渋谷では今後14年間にわたって開発が続き、“渋谷大改造”が始まったと指摘しています。

このほか、特集では伸びる航空需要に伴って激化する「空港アクセスの戦い」にもスポットを当てています。国内線の6割が集中する羽田空港に向かう路線は東京モノレールと京浜急行電鉄<9006>があります。京急は東京モノレールより後の1998年に羽田直通運転を開始しましたが、現在、羽田までの1日の乗客数は京急が8万1196人、東京モノレールが6万6120人と逆転しました。

京急がシェアを伸ばしたのはそのネットワークの広さ。京急は、東京方面が品川より先、泉岳寺駅や新橋方面へ都営地下鉄でつながっています。また、京成電鉄との乗り入れ成田空港まで行くことも可能です。

いまや鉄道事業単体では収益が上がらず、海外先進国では「鉄道はもうけない」が常識。こうした中、ネットワーク改善や駅周辺の都市開発など、鉄道事業の裾野の広さに力点を当てた“新しい鉄道”のあり方を、記事は詳しく取材しています。《NT》

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