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【日経平均先週の振り返り】暴落の後遺症が長引いて873円も下落した週
好材料があれば必ず乱高下、悪材料があればズルズル下落で無力感にさいなまれるばかり[写真拡大]
前週末24日のNYダウは8ドル高。3連休前で売買低調の中、耐久財受注は市場予測を上回っても量的緩和早期縮小への警戒感はぬぐえず、シアーズのさえない決算も加わって3日ぶり反発でも小幅高にとどまった。27日朝方の為替レートはドル円が101円台前半、ユーロ円が130円台後半と円高が進行していた。
落ち着きを取り戻せるか注目の日経平均は円高を反映し238.63円安の14373.82円で始まった。すぐさま14300円、14200円を割り込む軟調な展開で14000円台の底をはう。午前10時台から反転し14300円にタッチしても、その後は大引けまで14100~14200円台で上げたり下げたり。終値は469.80円安の14142.65円で、25日移動平均線を割り込むのは4月2日以来。TOPIXは-40.01の1154.07だった。売買高は39億株、売買代金は3兆1390億円で前週より減った。
値上がり銘柄は141しかなく東証1部業種別騰落率のプラスは不動産1業種のみ。マイナス幅が小さい業種はサービス、陸運、その他金融、小売、食料品など内需系中心で、大きい業種は保険、電気・ガス、輸送用機器、機械、海運、水産・農林などだった。
27日のNY市場は休場。28日朝方の為替レートは、ドル円が101円台前半、ユーロ円が130円台後半で円高も一息ついた。
日経平均は199.03円安の13943.62円と14000円を割って始まるが、すぐに大台を回復し、午前9時10分すぎプラス圏に浮上。円安進行を追い風にいったんは14300円を超えた。しかしそれからは先物主導で目まぐるしく変化する猫の目相場。それでも午前11時台には14200円台でようやく安定した。後場は落ち着いておおむね14300円台をキープし、終値は169.33円高の14311.98円だったが25日移動平均線は上回れなかった。値上がり銘柄893は値下がり銘柄737を上回り、TOPIXは+14.20の1168.27。売買高は42億株、売買代金は3兆1762億円だった。
値上がりセクターは輸送用機器、ゴム製品、機械、鉄鋼、電気機器などで、値下がりセクターは電力・ガス、パルプ・紙、陸運、その他製品、倉庫などだった。
3連休明けの28日のNYダウは106ドル高。ティファニーの予想外の好決算、S&Pケース・シラー住宅価格指数の大幅改善、消費者信頼感指数の高水準を受けて1週間ぶりに史上最高値を更新し、火曜日のダウ平均はなんと20連勝。29日朝方の為替レートは、ドル円は102円台前半、ユーロ円は131円台半ばで、円安と言うよりドル高が進行した。
海外株価と為替の好条件が揃った日経平均は180.57円高の14492.55円で始まり、14500円にタッチして上を目指すかと思いきや、この日もズルズルとマイナス圏の14200円台まで下落。長期金利が上昇し為替も円高に戻して日経平均はたびたびマイナスになりながらTOPIXはずっとプラスを維持した。この日も前場は先物の乱高下に振り回され、後場に落ち着くパターン。午後2時前には14500円に再びタッチするなど堅調で14400円台で終わるかと思いきや、大引け5分前から突然マイナスまで下げる大波乱に襲われ、終値はたった14.48円高の14326.46円で25日移動平均線を上回れず。TOPIXも下げて+10.60の1178.87。売買高は39億株、売買代金は3兆1269億円だった。
とはいえ、実は値下がり銘柄342に対し値上がり銘柄は1288もあり約4分の3を占める全面高。業種別騰落率でマイナスは不動産、鉄鋼、パルプ・紙、非鉄金属の4業種だけだった。プラスが小さかったのは海運や電気機器などで、大きく上昇したセクターは電気・ガス、保険、金属製品、サービス、その他製品、水産・農林などだった。
29日のNYダウは106ドル安。ヨーロッパの株安とともに量的緩和政策縮小への警戒感で利益確定売りに押された。アメリカの長期金利上昇の影響も出てきた。30日朝方の為替レートはドル円が100円台後半、ユーロ円が130円台後半と円高が大きく進行した。
期待できそうにない日経平均は253.56円安の14072.90円で始まった。3分後に14000円、6分後に13900円を割り込み、その後は前日比400円安前後の水準で推移する安値もみあい。外部条件が悪ければ乱高下もせず、ただ低迷するのみ。下げ幅を圧縮し14000円台を一時回復するが、後場は地滑り的に13555円まで下げる。日経平均の値動きは円安で上昇、円高で下落と完全に為替の動きをなぞっていた。終値は737.43円安の13589.03円。大幅反落で前週と同様に「暗黒の木曜日」となった。TOPIXは-44.45で1134.42。売買高は44億株、売買代金は3兆3708億円だった。
値下がり銘柄1640に対して値上がり銘柄は62しかなく、東証1部業種別騰落率は全業種マイナス。マイナス幅が小さい業種は鉱業、空運、精密機器、輸送用機器、非鉄金属、石油・石炭など。大きい業種は不動産、倉庫、その他金融、電気・ガス、水産・農林、鉄鋼などだった。
30日のNYダウは21ドル高。長期金利上昇は一服。1~3月期のGDP改定値、新規失業保険申請件数とも市場予測を下回り、本来は悪材料だが、量的緩和の縮小が先延ばしになるから株価には好材料とみなされるという面白い現象も起きた。31日朝方の為替レートは、ドル円は101円台前半、ユーロ円は131円台後半で、少しだけ円安になっていた。
日経平均は215.20円高の13804.23円の大幅反発で始まり、前場はおおむね13800円台を維持して時々13900円にもタッチする堅調な展開。ところが後場は13800円台で始まりながら、為替の円高でまたもや日経平均は急落。一時13681円まで下落しTOPIXはマイナスに。しかしその後はしっかり13800円台にリカバリー。午後2時59分まで13800円台をキープしたが、大引けで下落して日経平均終値は185.51円高の13774.54円で、-837.91円で前週より下落幅が大きかった今週の取引を終えた。売買高は41億株、売買代金は3兆2441億円。東証1部は値下がり銘柄537に対し値上がり銘柄が1093と2倍以上あったが、TOPIXは+1.36の1135.78と小幅高で終えている。
上昇セクターは水産・農林、金属製品、不動産、ゴム、繊維、建設など。下落セクターは海運、その他金融、保険、電気・ガス、証券、輸送用機器などだった。(編集担当:寺尾淳)
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