【株式評論家の視点】アサンテは割安さが顕著、総合メンテナンス事業の展開力大きい

2013年4月3日 13:02

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

<銘柄の見所>

  アサンテ <6073> (東2)が3月19日に東証2部に新規上場された。公開価格930円に対し初値は1034円。公募価格に対し11%高の水準で、好スタートを切った。しかし、上場日を高値に以後は調整気分の強い展開となっている。

  2012年3月期決算では、戸建向けに事業展開を行う白蟻防除施工や床下等換気扇取付施工などのハウスアメニティ(HA)事業が売上げの98%を占めるなど、業態が地味な点が人気の盛り上がりに欠ける要因と思われる。

  しかし、東日本大震災以降、家屋の耐久性に対する関心が高まり、ここへきては南海トラフ地震の広域被害予想が発表されるなど、耐震への関心が強まっている。同社は低価格・短期施工で、耐震性・耐久性を高める家屋補強システムを手掛けており、今後の売上げ増が期待される。また、太陽光発電システムや各種リフォーム工事等、家屋に関する幅広いニーズにも対応しており、総合的なメンテナンスビジネスを展開しているのはもっと見直されていい要素と思われる。

  前2013年3月期の第3四半期累計決算は、営業利益20億7000万円を確保した。前年同期は四半期財務諸表を作成していないため比較はないが、2012年3月期の営業利益19億2900億円をクリアーしており、きわめて好調に推移していると思われる。第3四半期累計決算で営業利益20億7000万円を達しているにも関わらず、通期の営業利益20億4700万円を据え置いており、増額の可能性はかなり強そう。

  PERは8.2倍と低く、配当利回り2.4%も評価される要素だ。そうした絶対的な割安さとともに、同業サニックス <4651> の無配、かつPER12.3倍との比較でも、相対的な割安さが顕著である。そう遠くないうちに出遅人気を呼び込む場面が想定される。(株式評論家・隆盛)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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