【アナリストの眼】バリューコマースはアフィリエイト広告好調で今期も2ケタ増益、6月末に100株単位へ

2013年3月25日 09:45

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

<業績&株価分析>

 アフィリエイト型(成果報酬型)ネット広告大手のバリューコマース<2491>(東1)に注目したい。株価は好業績を評価して水準を切り上げる展開が期待されそうだ。

 今期(13年12月期)連結業績見通しは、売上高が前期比10.5%増の105億10百万円、営業利益が同20.0%増の10億86百万円、経常利益が同15.6%増の12億22百万円、純利益が同28.0%増の8億円としている。アフィリエイトマーケティングサービス事業(成果報酬型ネット広告)は、主力の金融や旅行分野を中心に広告出稿の好調が続く見込みだ。またストアマッチサービス事業(ヤフーショッピング内の広告主向けクリック課金型ネット広告)も、登録商品数の増加や継続的な販促活動の効果で好調な模様である。

 今後の事業戦略としては、アフィリエイトサービス関連ではアフィリエイトサービス管理画面のリニューアル、国内宿泊商品横断検索サービス「フォルシア」の本格展開など、新規事業では「O2Oビジネス」関連でスマートTVへの連携など、スマートフォン戦略ではスマホアプリ支援サービス「アプリス」などを推進するとともに、親会社となったヤフー<4689>との連携を強化する方針だ。

 なお6月30日を基準日(効力発生日7月1日)として1株を100株に株式分割し、単元株数を100株とする。これに伴い今期の期末配当は1株当たり9円(株式分割発表前の配当予想は第2四半期末600円、期末900円、年間1500円)となる。

 株価の動きを見ると、2月中旬から再動意の展開となり水準を大幅に切り上げた。3月7日には9万8000円まで上昇して07年4月以来の10万円台に接近した。2月12日に発表した今期好業績見通しに加えて、2月22日に発表した株式分割も好感されたようだ。その後は上げ一服の形だが、概ね高値圏で推移しており再動意のタイミングを窺う形だろう。3月22日の終値8万5700円を指標面で見ると、今期予想連結PER(株式分割前の会社予想の連結EPS4829円46銭で算出)は17~18倍近辺、今期予想配当利回り(株式分割前の会社予想の年間1500円で算出)は1.8%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS2万5046円96銭で算出)は3.4倍近辺となる。

 2月中旬に動意付いて急騰したため、週足チャートで見るとやや過熱感を残しているが、日足チャートで見ると25日移動平均線が追い付いてきた。動意のタイミングが接近しているようだ。10万円大台を回復すれば上げ足に弾みが付く可能性があり、07年4月の10万8000円は射程圏だろう。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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