【狙い場・買い場】立花エレテック、09年高値突破で新展開、なおPER低い

2013年2月7日 07:33

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  立花エレテック <8159> に注目したい。FAシステムと半導体デバイスが主力のエレクトロニクス商社でEMS事業も拡大している。株価は09年6月の高値を突破した。景気回復で来期(14年3月期)業績に対する期待感が高まっているようだ。なお1月31日に、日亜化学工業からの特許侵害訴訟に勝訴したと発表している。

  2月5日に発表した今期(13年3月期)第3四半期累計(4~12月期)連結業績は、売上高が前年同期比3.0%減、営業利益が同23.1%減、経常利益が同6.0%減、純利益が同18.0%増だった。自動車業界向け工作機械やビル用空調機器などが好調だったが、FA機器は半導体・液晶製造装置向け、半導体デバイスは白物家電向けマイコンなどが低調だった。地域別には中国が景気停滞の影響を受けた模様だ。なお営業外損益では為替差益や持分法投資利益、特別損益では訴訟損失引当金繰入一巡などが寄与した。

  通期見通しについては前回予想を据え置いた。売上高が前期比3.2%増の1275億円、営業利益が同3.9%増の36.2億円、経常利益が同1.8%増の43.5億円、純利益が同5.3%増の26億円としている。通期予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が68.6%、営業利益が53.8%、経常利益が66.6%、純利益が76.2%とやや低水準だが、足元の円安効果などで挽回は可能だろう。

  資本・業務提携した中堅FA機器商社の高木商会とのシナジー効果、ルネサスエレクトロニクス(6723)の販売子会社から一部事業の移管を受けて設立した立花デバイスコンポーネントなども寄与して、来期の収益拡大が期待されるだろう。

  株価の動きを見ると、12年10月10日の608円をボトムに戻り歩調の展開となっている。第3四半期累計業績発表翌日の2月6日には882円まで上昇して09年6月の高値878円を突破する場面があった。市場全体の地合い改善も追い風として、来期業績に対する期待感が高まっているようだ。6日の終値878円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS125円13銭で算出)は7倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は2.3%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS1777円51銭で算出)は0.5倍近辺となる。

  日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線をサポートラインとして強基調の展開である。月足チャートで見ても、09年6月の高値を突破して安値圏ボックス展開から上放れの動きを強めている。指標面に割高感はなく、来期業績に対する期待感で1000円台回復を目指す展開が期待されそうだ。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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