キトー:好業績も株式市場の反応薄く、株価は7万円目前で足踏み状態

2012年12月7日 10:45

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

■復興需要の本格化で、株価の見直しも

  巻上げ機、クレーン等の製造販売事業をグローバル展開するキトー <6409> は好業績であるが、株式市場の反応は薄く、株価は7万円目前で足踏み状態。復興需要の本格化で、株価の見直しが予想される。

  第2四半期連結業績は、売上高160億5百万円(前年同期比6.7%増)、営業利益7億48百万円(同121.7%増)、経常利益6億21百万円(同274.2%増)、純利益2億75百万円(前年同期13百万円)と増収大幅増益で着地した。

  中国の売上は減少したものの、日本、米国、アジアの増収が中国の減少をカバーし増収となった。利益面では、増収効果に加え、販売構成の改善等により大幅増益となった。

  今期の取り組みとしては、昨年に設立したブラジル、インドネシアの現地法人を今期より立ち上げている。台湾では、合弁事業の調印を済ませ、年明けより稼動する予定。更に、新型ワイヤーロープホイスト及び新型電気チェーンブロックの本格販売を中国、欧州で開始した。また、タイ、韓国では新クレーン工場を今年の夏場に着工している。

  地域別での売上高は、日本56億95百万円(前年同期比10.8%増)、米州45億91百万円(同21.5%増)、中国32億71百万円(同13.9%減)、アジア15億18百万円(同15.5%増)、欧州5億91百万円(同0.5%増)、その他地域3億37百万円(同12.6%減)と中国、その他の地域を除き全て増収となっている。特に米州では幅広い分野で堅調な売行きであった。

  日本では、民間セクターにおける設備投資に力強さを欠くものの、復興需要に伴う手動品の出荷は堅調に推移し増収。下期も復興需要の本格化で需要の拡大が期待できる。

  中国が減収となっているが、8割がローカル企業に向けての事業であり、新しい国家主席である習近平氏が鉄道、高速道路、電力に積極的に投資を行うと発表していることから、下期はローカルメーカーへの展開、内陸部への展開等を梃子に回復を期待している。

  好業績であるにもかかわらず、株式市場の反応が鈍い理由の一つには、通期業績予想に対する進捗率の低さが挙げられる。売上高43.5%、営業利益37.4%、経常利益34.5%、純利益34.4%といずれも50.0%を割り込んでいる。しかし、同社の場合、下期偏重型であり、上期に比較して下期に大量生産することから生産効率も高まり、利益率も改善する。

  株価指標は、予想PER10.8倍、PBR(実績)0.57倍、配当利回り2.96%と割負け感が強い。株価の見直しが予想される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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