【アナリストの眼】公共向けシステム好調のキーウェアソリューションズ、黒字転換

2012年11月8日 09:46

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

<業績&株価分析>

  システム開発のキーウェアソリューションズ <3799> (東2)は、10月31日に今期(13年3月期)第2四半期累計(4~9月期)連結業績を発表している。

  第2四半期累計は、売上高が前年同期比10.7%増の76億17百万円、営業利益が78百万円(前年同期は2億65百万円の赤字)、経常利益が32百万円(同3億03百万円の赤字)、純利益が23百万円(同3億55百万円の赤字)だった。公共システムやネットワークシステムの受託開発、ITサービスなどの売上が堅調で、営業損益も大幅に改善した。全体の受注高は同6.3%増の78億85百万円だった。

  通期は前回予想を据え置いた。売上高は前期比3.6%増の159億60百万円、営業利益は5億20百万円(前期は5億28百万円の赤字)、経常利益は3億90百万円(同5億79百万円の赤字)、純利益は3億38百万円(同11億54百万円の赤字)としている。前期に実施した事業構造改革の効果などで黒字化を見込んでいる。ただし通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高が47.7%、営業利益が15.0%、経常利益が8.2%、純利益が6.8%と低水準である。官庁関連を中心に第4四半期(1~3月期)の比重が高くなるとしても、下振れに注意が必要かもしれない。

  株価の動きを見ると足元は概ね200円台前半のレンジで推移している。第2四半期累計業績に対する反応は限定的のようだ。11月5日の終値212円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS37円10銭で算出)は5~6倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間6円で算出)は2.8%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS586円60銭で算出)は0.3倍台となる。

  週足チャートで見ると、26週移動平均線が抵抗線の形となってボックスレンジを切り下げ、8月以降は概ね200円~230円近辺でのボックス展開のようだ。当面は下値固めの局面だが、8月6日の年初来安値201円は維持しており、通期下振れ懸念は織り込んだ水準と考えられる。ほぼ底値圏だろう。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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