【アナリストの眼】2Q決算は2ケタ増益のJFEシステムズ、株価出直り強める

2012年11月8日 09:46

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

<業績&株価分析>

  情報システム開発・構築のJFEシステムズ <4832> (東2)は、10月25日に今期(13年3月期)第2四半期累計(4~9月期・2Q)連結業績を発表している。

  第2四半期累計は、売上高が前年同期比4.6%増、営業利益が同18.0%増、経常利益が同67.9%増、純利益が同84.0%増の増収増益だった。JFEグループ向けの鉄鋼関連事業や、一般顧客の製造業向けSI事業などが堅調だった。増収効果による営業損益改善に加えて、前期に営業外費用に計上した事務所集約費用が一巡したことも寄与した。

  通期については、前回予想に対して売上高を9億円増額して前期比4.4%増としたが、利益は据え置き営業利益を同2.1%減、経常利益を同2.2%増、純利益を同30.7%増の見込みとしている。SI事業を中心に一般顧客向けが想定を上回る模様だ。ただし通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は、売上高が47.0%、営業利益が24.5%、経常利益が25.9%、純利益が24.8%と利益面の進捗率が低水準である。鉄鋼関連事業の構成比変化が利益率低下要因としており、通期下振れに注意が必要かもしれない。

  株価の動きを見ると、売買高が少なくやや小動きだが、8月1日に直近安値6万7800円を付けた後は、徐々に下値を切り上げて足元では概ね7万円近辺に戻している。第2四半期累計業績に対する反応は限定的のようだ。11月6日の終値7万200円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS5857円63銭で算出)は12倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間2000円で算出)は2.8%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS11万3534円13銭で算出)は0.6倍近辺となる。

  週足チャートで見ると、抵抗線だった13週移動平均線を突破している。下値を切り上げて7万円割れ水準での調整が一巡し、強基調へ転換する動きだろう。26週移動平均線も突破すれば出直り歩調の展開が期待されそうだ。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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