【相場熟者が答える投資相談】平和不は菱地所と連動強める、レンジ相場で売り買いを

2012年10月13日 13:56

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  【問い】 平和不動産 <8803> を5株から1株への併合前の公募増資実施で1000株、その後、買い増しをしましたので、平均単価900円で2000株持っています。今後の見通しを、よろしくお願いします。

  【答え】 12日(金)の終値は9円高の909円。

  足元の経済指標の悪化で、10月末の会合で日銀が追加緩和策を打ち出すとの観測が不動産株にとってフォローの風となっているほか、日中関係の悪化を懸念し、内需関連と見直され底堅い動きとなっています。中でも、注目されるのが、昨年3月に三菱地所<8802>(東1)を割当先として2000万株の第三者割当増資を実施し資本業務提携を結んでいること。三菱地所は今年6月にJXホールディングス<5020>(東1)と「りそな・マルハビル」など2棟の建て替え再開発を発表。そして、大手町の連鎖型開発の一環で温泉ホテル棟とオフィス棟の複合開発構想も打ち出していますが、10月1日の東京駅丸の内駅舎の開業で、東京駅周辺の再開発に再び注目が集まっており、平和不動産が手がける日本橋兜町地区の再開発事業が、東京駅に隣接する地域であることから、三菱地所との連携が進展するとの期待感が高まる方向となっています。

  平和不動産の足元の業績、今3月期売上高は320億円(前期比8.2%減)、営業利益は65億円(同3.6%減)予想と、小幅ながら減収減益を見込みますが、今年4月、三菱地所などが手掛ける、オフィス棟と高級賃貸マンション棟を組み合わせた複合ビル「新宿イーストサイド」(東京・新宿)に平和不動産も参画しており、三菱地所との提携は日本橋兜町地区だけに限らず、多方面にわたると中長期的に期待されます。

  株価は、900円を軸にしたもみ合いが続いていますが、860円処が下値として固まった感があります。10月29日に今3月期第2四半期決算の発表が予定されていますが、大きな変化は見られず、東京駅周辺再開発の旗頭である三菱地所への連動性を強めると思われます。1株純資産の半分の水準に位置していますので、レンジ下限の860円処に下押しすれば、買い増しも。レンジ上限の8月20日高値960円前後まで上昇すればいったん売却も。レンジ相場で上手く立ち回ることが出来ればベターでしょう。(株式評論家・摩周湖)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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