DNAにも半減期がある

2012年10月12日 16:25

印刷

記事提供元:スラド

taraiok 曰く、 映画ジュラシックパークでは琥珀に閉じ込められた蚊の血液から恐竜のDNAを採取し、恐竜たちをクローニングする。しかし、最近の研究により、この手段は不可能であることが確定した模様。オーストラリアのコペンハーゲン大学のMorten Allentoft氏、マードック大学のMichael Bunce氏らの研究チームは、MOAという名の3種の絶滅巨大鳥類の158本のDNAを含む脚の骨を調査したところ、DNAには521年の半減期があることが判明したという(nature本家/.)。

 研究チームはMOAの解析により、521年経つとDNA骨格を形成するnucleotidesを結合する役割を持つ酵素が壊れ始め、さらに521年経過すると残りの結合の半分がなくなるという。例えマイナス5℃という理想的な保存温度環境で保存されていたとして、これが繰り返されると長くとも680万年後にはすべての結合が破壊される。DNAの読み取りは680万年よりかなり前の段階で読み取りが不可能になるとしている。

 ただしオーストラリアのシドニー大学Simon Ho博士は「恐竜が生きていたのは65万年前で680万年前ではない。可能性はまだある」としている。

 スラッシュドットのコメントを読む | サイエンスセクション | バイオテック | サイエンス

 関連ストーリー:
カリフォルニア州、「遺伝情報保護法」の制定を検討中 2012年05月23日
5 年以内にマンモス復活? ロシアにて骨髄発見 2011年12月09日
ペスト菌の DNA、600 年間で変化なし 2011年10月14日
「人工遺伝子」からの細胞生成に成功 2010年06月04日

 

※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。

関連記事