プラネックスHD、「外為ジャパン」のFX事業をDMM.com証券に譲渡

2012年7月27日 12:32

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 プラネックスホールディング(HD)は25日、外国為替証拠金取引(FX)事業などを展開する連結子会社の「外為ジャパン」とプラネックスコンサルティングの事業の一部を、DMM.com証券に譲渡すると発表した。

 譲渡するのは、外為ジャパンが運営するFX事業およびプラネックスコンサルティングのFXシステム事業の一部で、譲渡価格は46億700万円となる。

 現在、国内FX市場では、2010年8月に始まったレバレッジ規制の強化により取引量が相対的に減少し、成長が鈍化している。この市場環境を背景に、FX事業者は収入源となる手数料と売買差益を大幅に犠牲にする一方で多額の広告宣伝費を投下し、知名度向上により限られたパイを取り合う取引量獲得競争の渦中にある。これらの市場環境の変化を受け、外為ジャパンもまた多くの同業他社と同様レバレッジ規制施行前より売上高・利益額とも大幅に落とすに至っているという。

 このような状況の中で、DMM.com証券より外為ジャパンのFX事業の売却について打診があり、両社間において慎重に検討した結果、プラネックスコンサルティングがDMM.com証券および外為ジャパンに提供しているFX取引システムの一部と合わせてFX事業を売却することが両社にとって有益であると判断した。

 プラネックスHDは、今回の事業譲渡により、外為ジャパンのFX事業およびプラネックスコンサルティングのFXシステム事業の売上・利益を喪失する替わりに、事業譲渡売却益による特別利益とそれによる資金を手にすることができる。また事業譲渡により、外為ジャパンのFX事業に費やしていたリソースを他に振り当てることができる。プラネックスHDグループは今後、アジアへの事業展開へ資金と経営リソースの投下を行い、グループで営むその他の事業とあわせて事業進捗のスピードを加速させていく方針。

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