日立が韓国で超々臨界圧石炭火力発電用蒸気タービン発電機を受注

2012年7月19日 11:00

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記事提供元:エコノミックニュース

 日立製作所が、韓国の卸売電力業者であるSTX電力の北平(ブッピョン)火力発電所1号機および2号機向け595MW超々臨界圧石炭火力発電用蒸気タービン発電機2基をSTX重工から受注したと発表。韓国で初めての民間企業による大型石炭焚き卸電力事業となる。

 今回受注した蒸気タービン発電機は、韓国首都圏への電力供給を担い、ソウル市東約260kmに位置する韓国 江原道(カンウォンド)東海市(トンヘシ)の北平火力発電所に建設される1号機および2号機向け。1号機は2015年12月、2号機は2016年4月に商業運転を開始する。

 超々臨界圧石炭火力発電設備とは、蒸気を温度593℃以上・圧力24.1MPa以上の高温高圧化することで発電効率を高め、二酸化炭素(CO2)排出量を抑制するもの。日立は、韓国においてこれまで、2004年の韓国南東発電霊興発電所3号機および4号機向け870MW蒸気タービン発電機2基や、2010年7月の韓国東西発電唐津火力発電所9号機および10号機向け1000MWボイラー2基、2010年12月の韓国南東発電霊興火力発電所5号機および6号機向け870MW蒸気タービン発電機2基、2012年2月の韓国西部発電泰安火力発電所9号機および10号機向け1050MWボイラーおよび蒸気タービン発電機2基の受注実績がある。

 韓国では、経済成長に伴い電力需要が堅調に増加。今後も継続的な電力需要の伸びが見込まれることから、現在約79GWの総発電設備容量を、2024年までに約45GW増加させるための新規発電所建設が計画されている。電力需要のひっ迫が顕著な東南アジアをはじめとする新興国だけでなく、こうした中間に位置する国々における需要も確保することが、日本企業の今後の安定的発展には必要なことであろう。

※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。

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