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【建設機械関連主力3銘柄の業績&株価】
■コマツ <6301> (東1)
2013年3月期連結業績見通しについて、売上高を前期比6%増の2兆1000億円、営業利益同23%増の3150億円、税前利益で同23%増の3080億円、純利益が同14%増の1900億円としている。予想EPS(1株利益)は199円53銭、年間配当は48円(第2四半期末24円、期末24円)としている。
収益性の高い鉱山機械、部品・サービスの需要が好調であり、一般建設機械も北米市場や日本市場の好調が牽引する形で、増収増益見通しである。前提となる為替レートについては1米ドル=80円、1ユーロ=105円、1人民元=12.8円(12年3月期実績は1米ドル=79円、1ユーロ=110円、1人民元=12.4円)としている。なお13年3月期の売上高営業利益率は15%の見通しであり、中期経営計画の目標値を達成する模様である。
セグメント別見通しについては、建設機械・車両は売上高が前期比8%増の1兆8860億円、営業利益(連結消去前)が同30%増の3200億円、産業機械・他は売上高が同12%減の2140億円、営業利益(同)が同58%減の70億円としている。
建設機械・車両の地域別売上高見通しは、日本が前期比7%増の3060億円、北米が同8%増の2570億円、欧州が同微減の1200億円、中南米が同15%増の2350億円、CISが同13%増の900億円、中国が同1%減の2000億円、アジアが同10%増の3500億円、オセアニアが同19%増の1920億円、中近東が同1%減の360億円、アフリカが同11%増の1000億円としている。
日本は震災復興需要、北米、アジア(中国を除く)、オセアニア、中南米は鉱山・エネルギー関連の需要が牽引する見通しである。なお中国市場の需要に関しては、12年3月期に政府の金融引き締めのなどの影響で11年3月期に比べて40%減少したが、13年3月期は底打ちの見通しである。
産業機械・他については、プレス機械や工作機械の需要は堅調だが、ワイヤーソーの受注減少や仮設ハウスの需要一巡により、減収減益の見通しとしている。
■26週線割り込み安値水準、PERに割安感台頭
株価は、3月19日の年初来高値2512円から反落し、市場全体の地合い悪化も影響して、1711円まで下落した。足元の株価水準を指標面で見ると、13年3月期会社予想ベースの連結予想PERは9~10倍近辺、予想配当利回りは2%台半ば、12年3月期BPS(1株当たり純資産1060円31銭)ベースの実績PBRは1倍台後半の水準であり、指標面では予想PERに割安感が意識される水準だろう。需給面では信用倍率(5月25日時点)が6倍台である。
チャート面で見れば軟調な展開で、当面は下値固めが必要だが、年初来安値を割り込まずに26週移動平均線を回復すれば、底打ちから反転が意識される可能性が高まるだろう。ただし、中国市場の売上構成比が低下しているとはいえ、中国政府の大規模な景気刺激策や、中国市場での需要動向が材料視される特性が強いだけに、全体の地合い改善だけでなく、中国関連での支援材料も欲しいところだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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